南アの超人気サッカークラブがラグビー界に殴り込み !?　セブンズ参戦へ

カイザー・チーフスＦＣの大ファンだったボボ（右）がドリームチームの指揮を執る
（撮影：Kiyoshi Takenaka）

　南アフリカの人気サッカークラブであるカイザー・チーフスＦＣは29日、今年12月にジョージ（南ア）で行われる７人制ラグビーのプレミアリーグに、参戦すると公式に発表した。カイザー・チーフスはジョハネスバーグの黒人居住区ソウェトを本拠地とし、名門オーランド・パイレーツと並ぶ強豪サッカーチーム。2001年４月11日にエリスパークで行われたダービーマッチには、６万人収容のスタジアムに約９万人が殺到して43人の死者を出したことがあるほど、熱狂的なファンが多いことで知られる。
　そんな南ア・サッカー界のジャイアントが送り出すセブンズチームは、ラグビーの元南アフリカ代表ＣＴＢだったゴバニ・ボボがコーチを務め、同じくスプリングボックスのスター選手（ＷＴＢ）だったブレイトン・ポールセが主将として牽引することになった。さらに、世界サーキットのＨＳＢＣセブンズ・ワールドシリーズで歴代３位のトライ記録を持つファビアン・ジュリースや、セブンズ南ア代表元主将のムズワンディー・スティック、“ポケットロケット”の異名を持つブレント・ラッセルもチームに加わる。
　少年時代はサッカーを愛し、カイザー・チーフスの選手になることが夢だったというボボは、「私はラグビーの道に進んだのでその夢が叶うことはなかったが、セブンズでカイザー・チーフスの一員となれる話をもらい、とっても興奮してチャンスに飛びついた」（現地新聞『ザ・スター』紙）と、サッカークラブの歴史的挑戦を早くも楽しみにしている。
　12月14日と15日に行われるセブンズ・プレミアリーグにはもちろん、シャークス、ストーマーズ（ＷＰ）、ブルズ、チーターズ、ライオンズ、キングスといっった南ア・ラグビー界の６大チームも出場する予定。さらに、15人制オーストラリア代表のクウェイド・クーパー（レッズ）やウエールズの英雄シェーン・ウィリアムズ（三菱重工相模原）、７人制ラグビーのレジェンドであるベン・ゴリングス（元イングランド代表主将）も参加が期待されている。
　優勝チームには100万ランド（約920万円）の賞金が贈られる予定。