国内 2012.08.31

パナソニックWTB山田 アメフトに挑戦しレベルアップ目指す

パナソニックWTB山田 アメフトに挑戦しレベルアップ目指す

 日本最高峰ラグビートップリーグ(TL)の初戦を9月1日に控えるパナソニックのWTB山田章仁は8月31日、日本社会人アメリカンフットボールXリーグの開幕節に登場。ノジマ相模原ライズのランニングバックとして、横浜スタジアムでのアサヒビールシルバースター戦で自身2度目の公式戦出場を果たす。
 2010年度TLのレギュラーシーズンで13トライをマーク、プレーオフではMVPを獲得した。昨季はリーグ戦で5トライと不本意な成績に終わったが、走る、飛ぶといった身体能力は高まっていると感じていた。かねてから異種競技への挑戦には興味を持っており、相模原の選手とはパーソナルトレーナーの竹田和正氏を通じて知り合っていた。
 3月、エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチ率いる日本代表から落選。これを機に、マンネリ打破をとの思いから今回の決断に至った。パナソニックでの活動の傍ら5月頃から練習に参加し、6月9日、春季Xリーグのパールボウル準決勝に出場した。神奈川・川崎球場で富士通フロンティアーズに6−31と敗れたが、相手のキックを受けて攻撃するキックリターン時に登場した山田は、第3クォーターが始まるや64ヤードを駆け抜けた。
 他競技からラグビーに活かせるものは多いようだ。アメフトでは球を持った際、相手守備をブロックする味方が視野に入る。これを体験したことで、ラグビーでトライを狙う際もグラウンド全体を見渡しつつ走れそうだと山田は考えている。
 7月中旬から本格合流したパナソニックでは、4つの練習試合で5トライを奪った。同時に8月1日、Xリーグの登録メンバー入りも果たす。あくまでラグビーに軸足を置きつつ、日程次第ではXリーグにも出場予定だ。いままでも試合があった次の日に竹田氏の元でトレーニングを積むことはあった。そのため両立は可能だと自信を持つ。もちろん、ラグビーのジャパン入りは諦めていない。
 9月1日、東京・秩父宮ラグビー場でリコーとのTL初戦を迎える。


(文・向 風見也)


 

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