国内 2012.07.31

日大CTBバートロケ 父ソロモンの魂受け継ぐ

日大CTBバートロケ 父ソロモンの魂受け継ぐ

 関東大学リーグ戦1部で昨季6位の日大は、4〜7月にあった第1回関東大学春季大会グループBで3勝1敗の3位。8月6〜16日は岩手・八幡平で、20〜30日は長野・菅平で合宿を行う。秋から本格化するシーズンに向け、身長182センチ、体重101キロの2年生CTBマイケル・バートロケは、大学選手権4強入りを目標に掲げる。
 トンガにルーツを持つバートロケは、父のソロモンがクボタ、釜石に在籍していたため、幼少期を日本で過ごした。当時は周りの友達の影響からサッカー少年だったが、「13歳」でニュージーランドへ移住してからラグビーへの情熱を抱き始める。キングスカレッジ高でキャリアをスタートさせた。トンガ代表入りを目指した時期もあったが、元日本代表のノフォムリ・タウモエフォラウ氏の紹介もあり2011年度から日大入り。「ずっと日本を離れていたから、少し忘れている」と苦笑するも、22歳となったいまも流ちょうな日本語を話す。
「(ニュージーランドで)父さんのように日本で活躍したいという気持ちが強くなった」
 昨季、初めて体験した日本ラグビーは「攻撃の仕方が自分の慣れていたものとは違っていた」と感じた。果敢に突破を図るもしばし単発に終わり、「家族から離れたことと、チームメイトとのプレー(呼吸)が合わなかったことで精神的に苦労した」と振り返る。来日時から期待されたが、昨季は途中出場が多かった。
 オフ期間中、ニュージーランドに帰国し「やっと反省できた」とバートロケ。昨季はウエイトトレーニングでのサイズアップに注力していたが、今季は瞬発力強化に割く。「日本のラグビーでは(まず)瞬発力(をつける)。そこに少しパワーを使うのがいいと気付いたので」。仕事量の増加やパススキルの向上も意識し、チームと連携を取りながら存在感を示したい。大学選手権出場を3年連続で逃している日大にあって、「今年のゴールは国立(選手権準決勝がある東京・国立競技場)」と宣言する。


(文・向 風見也)


 

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