国内
2012.06.30
昨季4強入りしたNEC タイトル奪取に向け「ディフェンス」
日本最高峰のトップリーグ(TL)で昨季4強のNECは30日、東芝との練習試合を26−53で落とした(東京都府中市・東芝グラウンド)。チーム内に負傷者が多いこともあり、「特にFWでは経験のない選手が出場機会を得ていた」とグレッグ・クーパー新ヘッドコーチ(HC)は語る。「トップチーム(東芝は昨季4強で08、09年度はTL王者)にいいチャレンジができた」と続けた。
「この時期のゲームで大切なことは2つ。多くの選手に出場機会を与えてストラクチャー(チームの構造)を実戦させることと、ストラクチャーそのものを育てること」
かねてから激しい守備に定評のあったNEC。昨季は新加入のWTBネマニ・ナドロが19トライを挙げるなど攻撃力を高め、現行制度下では初のプレーオフ(PO)進出を果たした。しかし12年2月19日、東京・秩父宮ラグビー場であったPO準決勝では、サントリーに8−56と大敗した。それを受け、新指揮官は「速い展開ラグビーを目指しますが、(その前提として)守備力の向上を目指す」と話す。具体的には「速くセットして(それぞれが持ち場に立って)、上がる(相手との間合いを詰める)」ことを重視する。
もっともこの日は、「(守備時に)待ってしまった(間合いを詰めきれなかった)。そうなれば試合が苦しくなるのだと、選手たちは学べたと思います」とクーパーHC。「怪我人を治して、トップを目指す位置に立ちたい。もう一度POに行って、今度はしっかり優勝したい」と続けた。チームは7月23日〜8月5日、北海道・美幌で合宿を行う。
(文・向 風見也)