各国代表
2012.06.10
日本×トンガ 「チャンスを掴みきれなかった」ワケ
トンガWTBピウタウと激しく争う日本代表主将のWTB廣瀬
(撮影:松本かおり)
相手BKに一時退場者が出たなかFW勝負を挑む。持ち前の組織力で攻め続け、最後は落球する。拮抗したゲームでのエラーに、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は強い口調で言った。「チャンスを掴みきれなかった」。2012年6月10日、東京の秩父宮ラグビー場。トンガとのパシフィック・ネーションズカップ第2戦を、日本は20−24で落とした。大会2連敗となった。
「自分で考えてプレーできる人が多い」。某選手が語るように、今春就任のジョーンズHCは知性のある人を代表に呼んでいる。それでも起こる、勝負所での判断ミス。WTB廣瀬俊朗は、「最後(終盤)の疲労度、相手のプレッシャー、(自分たちが)背負っているものが違う」のが理由ではと分析。国際戦独自のボディーブローに免疫不足なのか。事実、現体制下では、南太平洋諸国と戦うこの大会に初参加の若者も多い。これまでチームを徹底して走り込ませたジョーンズHCだが、「今はフィットネスで相手を上回っている感じがしない。こういう時は経験が必要」。キャリアアップと一層の運動量増加が必要と話した。選手も同じ思いだ。17日、同じ地でサモアと第3戦を行う。
(文・向 風見也)