各国代表 2012.06.10

主将の活躍でサモアがPNC首位に立つ 日本戦は世界クラス登場へ

主将の活躍でサモアがPNC首位に立つ 日本戦は世界クラス登場へ


samoa


フィジーとのライバル対決を制したサモア(左)。2年ぶりのPNC優勝へ前進
(撮影:松本かおり)


 


 


 パシフィック・ネーションズカップの第2日は6月10日に東京・秩父宮ラグビー場で行われ、第1試合ではサモアとフィジーが激突した。激しい肉弾戦の80分となった試合の最終スコアは29−26。サモアがクロスゲームを制した。
 落とす。渡す。どこを攻めるか、どちらに走るか間違える。フィジーは好機にことごとくミスを連発し、大事な時間帯をサモアに明け渡した。開始3分にSOセタレキ・コロイランギランギのペナルティゴール(PG)で先制すると、3−3と追いつかれた後の10分 フィジーはサモアのキックを受けてカウンター。LOレオネ・ナカラワが左ライン際を走り、内に返す。CTBヴェレニキ・ゴネヴァ、アイサケ・カトニンバウとつなぎ、最後はSHネミア・ケナタレが決める。ゴールも成功し、10−3とリードを奪った。
 しかし、20分過ぎから後半の序盤までの時間帯を相手の時間とされたから、最後は何をしてもうまくいかなくなった。サモアは前半27分に自陣での左スクラムからSHジェレミー・スアとWTBデイヴィッド・レミで仕掛けて抜き、大きくゲイン。レミの蹴ったキックをFLアラフォティ・ファオシリヴァが拾ってトライ。29分には自陣から展開、大きく左にボールを動かし、最後はFBファアトイナ・アウタガヴァイアからWTBレミにつないで左隅にトライ。後半10分にはキックしたボールをフィジーがチャージしてこぼれた球に瞬時に反応し、最後はまたもやWTBレミが左隅に押さえて5点を追加。キャプテンの大活躍で勢いを得たチームは、フィジーに圧力をかけ続けて相手のミスも呼んだ。
 その後2PGを重ねたサモアは、終盤にフィジーに2トライを与えたが、ディフェンスは最後まで崩壊することなく、3点差で逃げ切った。我慢と集中力の勝利。これで2試合連続で勝ち、優勝争いのトップに立った選手たちを称えたスティーブン・ベイサムHC(ヘッドコーチ)は、「大切な試合に勝ててよかった」と笑顔。また、次戦ではさらに5人 のメンバーを入れ替えてベストの布陣で臨むことを明言。SHカーン・フォトゥアリイらワールドクラスの選手たちがジャパン戦に顔を揃える。
 敗れたフィジーのイノケ・マレHCは、「ミスを連発したり、個々の選手の判断もよくなかった。スコットランド戦(6/16)までには修正したい」と語った。


 

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