国内 2012.06.03

タイトル奪還に向け快勝発進したパナソニック 「ゲインラインを切る」

タイトル奪還に向け快勝発進したパナソニック 「ゲインラインを切る」

 昨季は日本最高峰のトップリーグ、シーズンを締めくくる日本選手権とも準優勝に終わったパナソニックは、2日、今季初の練習試合で快勝した(太田・パナソニックグラウンド)。
 今年度からトップリーグ入りするキヤノンを60−0で制し、就任2年目中嶋則文監督は「やりたいことを全員が徹底してやってくれた。初戦にしてはいい出来」と語った。
 チームは5月16日、新たなシーズンを始動させた。06年度以来の無冠に終わった昨季を受け、「何かを変えていかないと、という選手の意識が強かった。私自身も練習方法、やり方を変えた」と指揮官。これまでは組織的な守備で球を奪っての素早い展開、キックを使った陣地獲得を看板としてきたが、今季はタイトル奪還に向けて変革を図った。
 「去年までのスタイルだとボールを横、横に動かして体力を消耗していた。(今季は)アタック、ディフェンスともゲインラインを切る。(ボールを)前に持っていく」
 ボール争奪局面を通ったゴールラインと平行な線を意味するゲインライン。春先は、ここをシンプルに飛び越える意識を植え付けたい。「少ないパスで前に出る、ゲインラインに近づいたところでボールをもらう、と」。2日の試合では、序盤はキヤノンの出足鋭い守備に慌てた感があったものの、CTB林泰基、CTB笹倉康誉(前半はFBで出場)らが、パスを受けると同時に突破するシーンを何度も見せ続けた。
 就任3年目の霜村誠一主将は「やろうと決めたことは皆が理解して、動いていた」と話す。チームは9日、太田でトップイーストのクボタと戦う(13時キックオフ予定)。


(文・向 風見也)


 

PICK UP