国内
2012.04.06
東福岡×秋田工 発展途上も鼻が利いた
大学入学直前に日本代表入りしたFB藤田慶和らが卒業。そのためか。大阪は花園近鉄ラグビー場での冬の全国大会を3連覇した東福岡も、2012年4月6日、埼玉は熊谷ラグビー場での全国高校選抜大会の準決勝で苦しんだ。相手は雪のため練習が不十分も、粘りのあるFWが健闘する秋田工。王者はミス、反則を重ね、後半20分まで0−8とされた。が、「いつも通りにやれば」勝てるとLO牧野内翔馬。「いつも負けているのを想定した練習をやっている」。21分、焦らずペナルティーゴールで差を詰め、23分、PR河村峻太がゴールラインを割る。左隅からのコンバージョンを牧野内が決める。逆転。17−8でノーサイドを迎えた。
遡って後半10分、先制トライを決められた直後のゴールキックを、FL廣川翔也が身を挺し防ぐ。「向こうの助走が薄かった(ゆっくりだった)から、行けると」。右タッチライン際で大きく突破された16分も、牧野内が鼻を利かせ背走。自陣ゴール前でタックルした。きっと発展途上であろう新チームだが、要所は締めた。
「何連覇とかは関係なく、チャレンジャー」と藤田雄一郎新監督は話す。7日、石見智翠館と決勝を戦う。
(文・向 風見也)