アルゼンチンの英雄エルナンデス　スーパー15参戦か？

　フランスのラグビー専門紙『ミディ・オリンピック』は、同国最高峰リーグのトップ14でプレーしている元アルゼンチン代表のSOファン・マルティン・エルナンデス（ラシン・メトロ）が、ニュージーランドの大都市オークランドに本拠地を置くブルーズと契約交渉中であると報じた。
　南半球スーパーラグビーで９年ぶり４度目の優勝を目指すブルーズには、U20NZ代表として昨年のジュニア世界選手権優勝に貢献したギャレス・アンスコムや、脊椎（せきつい）骨折から復活したマイケル・ホッブス、ユーティリティBKのラッシー・ムンロ、そしてSOとしての併用も可能な今季新加入のオールブラックスSHピリ・ウィップーが司令塔候補として所属する。しかし、前３選手は経験豊かとは言えず、現在のプランではウィップーはSHで起用するとの見方が強い。しかも、2009年末に南アフリカのシャークスに入団しながら、翌年の開幕直前に背中を痛めてスーパーラグビー挑戦が幻に終わっていた29歳のエルナンデスには心残りがあるといわれており、過去にもアプローチの動きがあったブルーズが興味を示したとしても不思議ではない。
　アルゼンチン代表として32キャップを持つエルナンデスは、2007年ワールドカップで同国初の３位入賞に貢献し、IRB（国際ラグビーボード）年間優秀選手のひとりにノミネートされたスター選手。2011年ワールドカップは膝の故障により出場を断念していた。
　現在、ブルーズの広報はこの“噂”を否定しているが、もし電撃加入となれば、オークランドのファンだけでなく、世界中のスーパーラグビーファンにとってエキサイティングなニュースとなる。
　『ミディ・オリンピック』紙はまた、世界最高峰BKエルナンデスをめぐって、現在彼を保有するラシン・メトロも契約延長を希望し、パリに本拠地を置くライバルのスタッド・フランセも興味を示していると報じた。