海外
2012.01.11
ギャンブル問題抱えた有望選手 窃盗発覚でフォースを退部
南半球スーパーラグビーの開幕を約1カ月半後に控えた10日、ウェスタン・フォース(オーストラリア)はSOウィリー・リピアの退部を発表した。
チームは当初、「重大な契約違反」があったとして、リピアからの辞任の申し出を受理したとだけ発表していたが、オーストラリアの新聞『シドニー・モーニング・ヘラルド』紙が伝えたところによると、クラブハウスの更衣室でチームメイトの現金を盗んでいるリピアの姿が防犯カメラに映っていたことが発覚。フォースは解雇も考えていたが、本人が事実と認めて辞任を申し出ため、受け入れることに同意したという。記事によれば、ニュージーランド出身のその26歳は慢性的なギャンブル問題を抱えていたとのこと。被害に遭った選手たちは誰ひとり被害届を出さなかったため、警察沙汰にはならなかった。
愛称リップの名で親しまれ、U19、U21ニュージーランド代表で活躍後、NZマオリとしてもプレー。しかし、将来はオーストラリア代表入りを視野に入れて、2011年にハリケーンズ(ニュージーランド)からフォースに移籍し、昨季はスーパーラグビー7試合に出場していた。12位からの巻き返しを図るチームだが、世界的スター選手である万能BKジェームズ・オコナーがメルボルン・レベルズ(オーストラリア)に移籍したため、台所事情は厳しい。先発候補のひとりだったリピアがいなくなったことで、7人制オーストラリア代表でも活躍したジェームズ・スタナードが「10番」争いの一番手に浮上した。