国内 2011.10.29

人間らしさが勝敗分けた強豪対決 パナソニック敗戦も伸びしろ多し

人間らしさが勝敗分けた強豪対決 パナソニック敗戦も伸びしろ多し

 2011年10月29日、秩父宮ラグビー場でトップリーグが開幕した。一方が反則をすれば一方がペナルティゴールを決める。序盤は点数が動かない。例年通りの接戦だった昨季の1位、2位チームによる今季初戦は、「人間らしさ」が勝敗を分けた。
 前半37分に前年度王者パナソニックFB田邉淳が10分間退場処分を受ける。エディー・ジョーンズ監督によれば、「ラック(周辺)のエリアが緩い」と相手守備網を分析したサントリーはそこを攻め、後半1分、FL佐々木隆道がインゴールに突入。田邉不在の間、パナソニックは相手反則にもゴールを狙わず。CTB霜村誠一主将いわく、「プチパニック」。9-23。終盤こそ追い上げるも後半23分、トライ王を狙うWTB山田章仁が絶好機でノックオンした。結果はトライ1本差の26-31でサントリーが勝った。「チームはまだかみ合っていない。でも、離され、我慢して縮められた」とHO堀江翔太。山田については「人間ですから」と語った。
 なお、勝ったジョーンズ監督によれば「選手のコンディションは80パーセント」。つまりは両者とも収穫と伸びしろを口にしたのだ。初戦は、頂上決戦の序章になるか。


(文・向 風見也)


 

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