ワールドカップ 2011.09.26

NZを最初に去るのはナミビア 悲願のW杯初勝利は4年後へ

NZを最初に去るのはナミビア 悲願のW杯初勝利は4年後へ

 ニュージーランドのニュープリマス(スタジアム・タラナキ)で26日、ラグビーワールドカップのプールD「ウエールズ対ナミビア」戦が行われ、12トライを奪ったウエールズが81-7で大勝した。2勝1敗で勝点を10に伸ばしたウエールズは同組2位に浮上し、10月2日のフィジーとの最終戦で準々決勝進出の切符を狙う。
 一方、ナミビアは4戦全敗となり、4度目のワールドカップ挑戦でも悲願の初勝利はならなかった。タイトな試合日程も不利となり、出場20カ国中で最初に母国へ帰国する。
 陣地獲得率では54%とウエールズを上回ったナミビアだが、ヨーロッパの強豪相手にボールをキープするのは難しく、138本のタックルを放ち奮闘するも力の差は歴然だった。それでも後半53分、LOエスターハイサがハーフウェイで相手パスをインターセプトすると、オフロードパスを受けた大型LOコールがダミーを使って約40メートルを走り切り、執念の1トライを獲得した。
 主将のFLジャック・バーガー(サラセンズ)など世界の第一線で活躍するスターもいるが、アマチュア選手が中心のナミビア。隣国の南アフリカでヴォダコムカップ(2軍クラスの大会)に参戦するなど、他のアフリカ諸国に比べると強化で有利な面はあるものの、ヨーロッパラグビーの影響を受けるモロッコやチュニジア、ユース世代が3年連続で世界大会(ジュニア・ワールド・ラグビートロフィー)出場を決めたジンバブエ、セブンズで力をつけているケニアやウガンダなど、楕円球をめぐる環境はアフリカ大陸で激変しており、2015年大会出場は安泰ではない。まずは協会の財政難を改善し、明確なビジョンを示すことが“悲願”への新たな第一歩となる。


 

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