国内 2014.08.25

トヨタ自動車、 懐へのブローの連続でキヤノンとの雨中開幕節制す

トヨタ自動車、 懐へのブローの連続でキヤノンとの雨中開幕節制す

toyota ho

後半途中から出場したトヨタ自動車のHO彦坂圭克(撮影:長岡洋幸)

<トップリーグ 2014-2015 1stステージ 第1節 プールB>
トヨタ自動車 23−16 キヤノン
(2014年8月24日/京都・西京極運動公園)

 晩夏の大雨のなか、捕球技術、キックによる陣地獲得術、肉弾戦での強さと巧さが問われた。結局、緑のトヨタ自動車側は「もっと敵陣にいればFWを楽にできた」と悔やんだが、その味方のFW陣が渋く光った。
 10-0と先行していた前半17分。ハーフ線付近右の接点際から、緑の隊列が飛び出す。赤の落球を拾い、左へ。後半3分に決勝トライを決める新人FB竹田宜純が守備網の綻びを破り、「自分は足が速くないので」と自陣ゴール前左へ蹴る。緑のCTBスティーブン・イェーツが追いつく。ラック。赤、濡れた芝で止まる球を奪いに来た懐へ、緑のFWが食い込む。肉弾戦を制し、攻撃権確保。以後も懐へのブローを重ね、向こうの反則で3点を追加した。攻める時間を保ちたかった赤、キヤノンのWTB和田拓主将は、「下のボールへの反応でトヨタが上だった」。
 20-13と迫られたばかりの後半22分にも、緑のFLジャーン・デイセルとFLトーマス優デーリックデニイが敵陣で相手走者に絡む。だめ押しのペナルティゴールを得た。新たな顔ぶれによるスクラムなど課題も残したが、かねて掲げる「フィジカルラグビー」との看板は守った。

(文:向 風見也)

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