報徳学園が3冠への難関ひとつ突破 前年度王者・東海大仰星を倒し準決勝進出
春の選抜大会と夏の7人制大会を制し、シーズンを締めくくる冬の花園で今季3つ目の全国タイトルを狙う報徳学園高校(兵庫)が、前年度チャンピオンの東海大学付属大阪仰星高校(大阪第3)を倒し、準決勝進出を決めた。1月3日におこなわれた第102回全国高校ラグビー大会の準々決勝で両チームは激突し、31-21で報徳学園が制した。
先にペースをつかんだのは東海大仰星だった。前半2分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールを組み、BKも加わって前進、HO山本琉聖がインゴールに押さえ先制した。東海大仰星は11分にもチャンスを迎えると、ラインアウトモールからHO山本が持ち出してブラインドサイドを突き、連続トライ。FB増山将のコンバージョンも決まり、14点リードを奪った。
一方、東海大仰星の粘り強いディフェンスに苦労していた報徳学園だが、17分にゴールに迫り、NO8石橋チューカがピック&ゴーでインゴールにねじ込み得点。前半最後にも敵陣深くに入ると、堅守の東海大仰星に対して連続攻撃でスペースを作り、LO吉田健十が突っ込んで連続トライとなった。報徳学園のゴールキッカー、SO伊藤利江人もコンバージョンで貴重な2点を重ね、14-14の同点で折り返しとなった。
後半に入っても、両チームともがまんの攻防が続いた。
そして7分、報徳学園がこの試合初めてリードを奪う。中央を突破したPR前田卓耶の力走でチャンスとなり、すばやくリサイクルしてボールを動かし、右外にいたHO山下秦がフィニッシュ。フロントローの躍動で勝ち越しに成功した。
その後、CTB炭竈柚斗のジャッカルなどでも活気づいた報徳学園は、13分、FB竹之下仁吾の勇敢なハイパントキャッチやSO伊藤のキックを使った個人技などが続いてゴールに迫ると、LO柏村一喜が連続攻撃のフィニッシャーとなった。
10点を追う東海大仰星は26分に攻め込みゴールを目前としたが、報徳学園のWTB海老澤琥珀がインターセプトして自陣深くから独走し、勝負は決まった。
東海大仰星は終了前に1トライを奪い返したものの、勝ち進んだのは報徳学園だった。