春はドロー、冬の再戦で天理が石見智翠館に競り勝つ。京都成章は流経大柏を下しベスト8入り。
春の選抜大会で引き分けていた天理高校(奈良)と石見智翠館高校(島根)が1月1日、冬の花園「第102回全国高校ラグビー大会」の3回戦で激突し、またしても接戦となり、15-8で天理が制した。
春は抽選で涙をのんでいた石見智翠館が、今回の再戦で先取点を奪った。
前半14分、FB加島優陽の「50:22キック」(自陣から蹴ったボールが敵陣22メートルライン内でバウンドして外に出たため、マイボールラインアウトで再開)で敵陣深くに入ると、モールから持ち出したLOホルス陸人がタックルされながらも倒れず、先制トライを決めた。
しかし、天理は27分、敵陣深くでフェイズを重ね、右を攻めてWTB内田旬からオフロードパスをもらったCTB田中優也がトライを奪い返し、5-5で折り返しとなった。
そして後半、両チームとも粘り強いディフエンスを続け、互いにペナルティゴールで加点し8-8で迎えた23分、天理が勝ち越しに成功する。FL川越功喜の突破を起点にチャンスを広げ、連続攻撃、アドバンテージを得るとCTB土谷侑大がディフェンス裏にキックを放ち、インゴールに入ったボールをFB前田晃明が確保しトライを決めた。コンバージョンも成功。
天理はこのリードを守りきり、石見智翠館との再戦に決着をつけた。
京都成章高校と流通経済大学付属柏高校(千葉)、Bシード校同士の対決は、26-7で京都成章が制した。
先制したのは、関東の強豪・流経大柏だった。
前半23分、いったんはボールを失ったが、キックレシーブからCTB飯岡建人のカウンターで再び攻め込み、FL豊田晃清、FB小野塚勇太とつないでトライを決めた。
しかし、京都成章はハーフタイム前、ゴールに迫ってラックからSH香山創祐がブラインドサイドを突き、右隅にフィニッシュ。2点差に詰めて折り返した。
そして、流れを変えた京都成章は後半早々、LO中村将人が抜けてSH香山につなぎ、逆転トライとなった。さらに、13分には鮮やかなチームアタックで追加点を奪う。ボールをつないで後方から走り込んできたWTB山村駿人がHO螻川内晴也のパスをもらって抜け、ゴールへ走りきった。京都成章の勢いは止まらず、23分にはSO本橋尭也の突破から、サポートしたFL甲斐冬竜が軽快なフットワークでゴールへ持ち込み追加点。
ディフェンスでも奮闘した京都成章は後半、相手に得点を許さず、準々決勝進出となった。