フィリピンで最高の初勝利を! リーチ主将、アジア五カ国対抗開幕戦に燃える
5月3日のフィリピン戦でいよいよ始まる。その試合は日本代表にとって、今季のアジア五カ国対抗開幕戦。2015年ワールドカップのアジア予選も兼ねるだけに、初戦のパフォーマンスは重要だ。
5月1日に現地へ向けて発ったチームは、4月30日、合宿地の福岡でトレーニングをおこなった。午前は宗像サニックスブルースの玄海グラウンドで、FWがウエートとラインアウトを中心としたセッション。BKはウエートに取り組んだ。午後はグローバルアリーナに場所を移してジャパン×ブルースのアタック・ディフェンスがおこなわれ、実戦的な攻防でチーム力を高めた。
今季からチームを牽引するリーチ マイケル主将は4月26日におこなわれ、29-35で敗れた(JAPAN XV 対)アジア・パシフィックドラゴンズ戦を振り返り、「イージーミスが多かった」と改めて語った。
「もちろん(今季の)初戦ということもその理由のひとつです。そして、(ミスは)疲れたときに集中している。でも、個々の意識、チームとしての意識によって防げたものだと思います。大切なのはそこ。(周囲に)言われる前にやらないといけない」
この日の練習でもよく声を出し、最後までラインアウトのスローイング練習に付き合っていたキャプテンは、この先の試合に「すべて出るつもり。出たい」と言った。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチにその意志を明確に伝えたわけではないが、言動、行動を通して、その思いを伝えているつもりだ。
「キャプテンになって、これまでと違ったやり甲斐を感じています。いろんな場面で、『自分から』と動いたり、喋ったりしています」
前キャプテンの廣瀬俊朗がアドバイスしてくれたことが心の支えにもなっている。
「廣瀬さんからは、『すべてを自分ひとりで抱え込まなくていい』と言われました。それで凄くラクになった。例えば、話すことをハタケさん(PR畠山健介)に任せることがあってもいい。いろんな人に、いろんな場面で動いてもらう。廣瀬さん自身もすごく頼りになっています。その中で自分らしさを出していきたいですね」
それぞれの長所を引き出すこともキャプテンの仕事。自分ひとりの力では足りないことも、チームとしてならカバーできる。
ひとりのプレーヤーに戻り、SOへの挑戦も。「チームに何を求められているか。それを考えながらプレーしています。リーダーシップグループには入っていますが、キャプテンではなくなって、チャレンジの気持ちをより強く持てている感じ」と語る廣瀬も、リーチの姿勢を支持する。
「それぞれ、いいものを持った選手が集まっているのだから、それらを引き出していけばいい。最後にマイケルが判断し、いちばんいいものにしてくれたら」
キャプテンとしての初勝利をフィリピンの地で手にすることを誓うリーチ主将。名古屋(スリランカ戦)、仁川(韓国戦)で勝ち続け、国立競技場のフィナーレを飾る香港戦でワールドカップ出場を決めたい。負けられない戦いがまもなく始まる。