国内
2014.04.21
クラブ改革続ける中大 「何度も鼻っ柱を折られて、這い上がる」(酒井HC)
関東大学リーグ戦1部の中大は今季、CTB山北純嗣前主将(現 コカ・コーラ ウエスト)やエースだったFB羽野一志(現 NTTコミュニケーションズ)ら、下級生時から活躍した主力が卒業。戦力的な変質は避けられないが、就任2年目の酒井宏之ヘッドコーチ(HC)は前を向く。
「何度も鼻っ柱を折られて、這い上がって…」
昨季、酒井HCの就任によりクラブの体質を改善した。同リーグで開幕5連勝し、順位を一昨季の6位から2位に引き上げた。就任5年目の松田雄監督は「練習に対する姿勢が変わった」。特に、ミスを減らそうとする意識は今季も続いているようで、「去年(の序盤)はボールを落とした後に『あぁ…』という感情が先に出ていた。でも今年はまず(こぼれ球に)頭から突っ込む」と普段の様子を話す。
今季は、厳しい船出を強いられた。20日、東京・帝京大グラウンド。関東大学春季大会Aグループの初戦で、大学選手権5連覇中の帝京大に 7−82と完敗した。守備の要だったCTB山北前主将はすでに卒業。この日、酒井HCはBKラインの守備に問題があったと見た。
「去年はBKのディフェンスが良かったんですが…大修正しないと」
もっとも、本番はリーグ戦が開幕する秋以降だと考える。4年のLO井坂健人は、PR/HO檜山翔一新主将のリーダーシップを信頼しつつも「今季は僕ら4年生がまとまっていきたい」。求心力の高いCTB山北前主将がいた昨季に比べ、特定の先導役に頼らない意志を強めたいとする。酒井HCは言う。
「秋で勝てなきゃ、しょうがない。その気持ちをスタッフがぶれさせずに。こっからです」
27日、流経大との春季大会2戦目に臨む(茨城・流経大グラウンド)。
(文・向 風見也)