女子 2022.08.25

W杯へ向け自信取り戻したい女子日本代表 今夏のチャレンジシリーズ最終戦に臨む

[ 編集部 ]
W杯へ向け自信取り戻したい女子日本代表 今夏のチャレンジシリーズ最終戦に臨む
万能BKの松田凜日は15番で先発。父は元日本代表FBの松田努さん(撮影:松本かおり)


 10月8日からニュージーランドで開催されるラグビーワールドカップ(第9回 女子大会)を究極のゴールとする女子日本代表“サクラフィフティーン”が、今夏のチャレンジシリーズ最終戦に臨む。8月27日、東京・秩父宮ラグビー場で女子アイルランド代表に挑戦。先週、静岡で大敗した試合から先発を6人替え、世界ランキングを6位とした格上に再チャレンジだ。

 7月30日には熊谷で女子南アフリカ代表に敗れており、サクラフィフティーンは連敗中。しかし、落ち込むことなく、「チーム全体にとってまちがいなく学びになった」とルイース・ダルグリーシュ アシスタントコーチは言う。
「先週の試合は、コントロールすべきところをできず、ゲームへの入りが悪かったり、速さが少し遅かったり、自分たちの形に合わないようなゲームスタイルの部分があった。そして、規律面も課題となり、ディフェンスのコネクションが私たちが求めているレベルに到達しなかったと感じている。個々が持っている役割に対する責任を果たせなかった。もちろん、負けたことは残念だが、そこから学んだことは多かったと思う」

 先発は6人替え、先週の試合でベンチスタートだったバックローの齊藤聖奈とSH阿部恵はスターターに復帰。FL長田いろは、CTB古田真菜、WTB名倉ひなのは2試合ぶりのメンバー入りで先発となった。
 そして、4番をつける佐藤優奈は5月のオーストラリア遠征でのフィジー戦以来の出場となる。
「フィジカルが非常に強い選手。今まで、けがなどで制限をかけられフラストレーションがたまっている分、セットピースなどで存在感を放ってくれると信じている」(ダルグリーシュ アシスタントコーチ)

久しぶりのテストマッチ出場となる佐藤優奈(撮影:松本かおり)

 サクラフィフティーンの新星と期待され、今年5月にデビュー以来、WTB、CTB、FBでプレーしてきた松田凜日は、先週は13番をつけていたが、今度は15番で再びチャレンジする。
 セブンズ日本代表の経験もある20歳の松田について、ダルグリーシュ アシスタントコーチは「まだまだポテンシャルがあり、これからも多くのことを学べると思う。非常にエキサイティングな選手」と評する。バックラインのユーティリティプレーヤーであり、「ピッチ上で非常に広いエリアをカバーできるし、キックゲームもどんどん良くなっていると感じている。15人制の試合数を重ね経験してもらったうえで、今週は15番で起用した」。

 そして、けがから復活したPR加藤幸子はリザーブに入り、昨年11月のヨーロッパ遠征以来のテストマッチ出場となる。「リハビリをすごく頑張っていたので、必ずピッチ上で存在感を出してくれると思う」とダルグリーシュ アシスタントコーチは期待する。
「アイルランドのフロントローに一撃を食らわせるくらいのことをしてくれると信じている」

▼女子日本代表 試合登録メンバー
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<女子日本代表 試合登録メンバー>
1.南 早紀(主将/横河武蔵野アルテミ・スターズ/24 caps)
2.永田 虹歩(国際武道大学女子ラグビー部/7 caps)
3.左高 裕佳(弘前サクラオーバルズ/11 caps)
4.佐藤 優奈(東京山九フェニックス/5 caps)
5.高野 眞希(横河武蔵野アルテミ・スターズ/15 caps)
6.齊藤 聖奈(MIE PEARLS/30 caps)
7.長田 いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/14 caps)
8.永井 彩乃(YOKOHAMA TKM/9 caps)
9.阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/9 caps)
10.大塚 朱紗(RKUグレース/8 caps)
11.今釘 小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA:立正大学ラグビー部/8 caps)
12.中山 潮音(横河武蔵野アルテミ・スターズ/6 caps)
13.古田 真菜(東京山九フェニックス/13 caps)
14.名倉 ひなの(横河武蔵野アルテミ・スターズ/9 caps)
15.松田 凜日(日本体育大学ラグビー部女子/4 caps)

〔リザーブ〕
16.ラベマイ まこと(横河武蔵野アルテミ・スターズ/16 caps)
17.谷口 琴美(MIE PEARLS/2 caps)
18.加藤 幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ/9 caps)
19.玉井 希絵(MIE PEARLS/12 caps)
20.吉村 乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA:立正大学ラグビー部/4 caps)
21.津久井 萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ/18 caps)
22.山本 実(MIE PEARLS/20 caps)
23.細川 恭子(MIE PEARLS/6 caps)

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