ジャパンの相手は強敵だぞ。セブンズNZ代表、好敵手たちを語る。
(撮影:松本かおり)
セブンズ・ラグビーの魅力を発信しながら世界を旅する。地球のあちこちで9大会を戦うのが『セブンズ・ワールドシリーズ』だ。同シリーズで今季2大会優勝し、通算成績で首位に立つニュージーランド代表選手たちとの会話から、東京セブンズの見どころが浮かび上がった。
ティム・ミケルソン、シャーウィン・スタワーズ、ブライス・ヒームの3人は、首位に立つ漆黒のジャージーを支える男たちだ。
ミケルソンは昨年のIRBセブンズ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた男。今季も5大会で20トライ(4位)と輝きを放っている。小柄ながら抜群のスピードを誇るスタワーズも今季17トライ(7位)と好調。ヒームは豊かなスピードとパワーで、チャンスメイクもフィニッシュもできる。
「シャーウィンはチームで一番のスピードの持ち主。タックルも何度だってするし、頼もしいよ」(ミケルソン)
「ブライスは『なにか』を持っている男。膠着状態からイッキにチャンスやトライを生む力がある」(スタワーズ)
「ティムは、みんなが知っていることなんだけど、とにかく頼りになる。まさに『仕事人』。誰よりセブンズを理解している」(ヒーム)
互いの信頼感が、結束力につながっている。
3人は、自分たちの強味を「フィットネス」と言い切った。
「最後まで走り切る、そして動き続けられるフィットネスがあるから最後まで精度高くプレーできる。ヘッドコーチのゴードン(ティッチェン)は厳しい人。各大会間の休み明けのフィットネステストが大変なんだ。休み前より数値が上がっていないと許されない」
規律の高さと自律がチームの向上を支えている。
各国ともスペシャリストを揃えて参戦するシリーズ。ライバルたちの動向にも敏感だ。3人は、攻略するのにタフな相手として次の選手たちの名を挙げた。
「イングランドのダン・ノートン。彼のスピードは危険。走り出す前になんとかしないと」と言ったのはスタワーズ。そして、ミケルソンとヒームが挙げたのは、ジャパンがプール戦で対戦する相手の選手たちだった。
「南アフリカのフランキー・ホーンは、パワーとスピードのバランスがとてもいい選手。厄介な相手」(ミケルソン)
「コリンズ・インジェラ。ケニア代表の彼の動きはまったく予想がつかないんだ」(ヒーム)
3月22日、23日の2日間、シリーズトップを死守したいニュージーランドと精鋭たちの争いは、間違いなく世界トップの攻防だ。そして、大声援を受けてそこに割って入るのがジャパン。エキサイティングな週末は約束されている。