横河武蔵野 19−14 ヤクルト。雨中のFW戦で清水新也が躍動。
5月21日、トップイーストリーグAグループの横河武蔵野アトラスターズが、昨シーズンの優勝チーム、ヤクルトレビンズとの春季オープン戦を戦った。
ホーム(東京・武蔵野市)で対戦し、19−14で勝利した。
ヤクルトの高安勇太朗監督は敗者の弁。「(横河武蔵野は)攻守ともに接点のプレッシャーがはやかったですし、圧力も強かった。そこがうちが後手に回った要因だと思います」
小川正志キャプテンは、「要所、要所でミスや予期せぬことが起きたときに、目指していた形が崩れてしまった。自分としても、まだリーダーの経験が浅くてチームを締められませんでした」と悔しさを述べた。
試合は開始早々、横河武蔵野が相手ゴール手前のスクラムを支配しそのまま押し進め、NO8清水新也がボールを押さえて先制した。
25分、今度はヤクルトが敵陣5メートルライン上でのラインアウトからのムーブをBKがフィニッシュ。1トライ1ゴールを奪い、5−7とした。
31分、横河武蔵野SH平尾幸也が相手陣内22メートルライン付近での相手ボールスクラムにプレッシャーをかける。相手のパスが乱れたところにNO8清水が猛タックルを浴びせた。
すかさずFL原島禅(ぜん)がセカンドタックルに入りブレイクダウンに持ち込むと、相手ゴール寸前でターンオーバーが成立し、最後は清水が飛び込む。この日2回目のファイブポインターとなった。
SO衣川翔大のキックも成功する。12−7で前半を折り返した。
昨シーズンのリーグ戦ではヤクルトに2敗し、リベンジに燃えていた横河武蔵野。
前半FLとして出場した原島は、「最後もショットを狙えば1点差で勝てるところでしたが、そこを自分たちがやってきたスクラムを選択して(トライを)獲り切ったのは、チームとして自信になった」と語った。
後半9分、ヤクルトが反撃に出た。自陣10メートルライン上での相手ラインアウトでボールを奪うとバックスに展開し、一気に駆け上がり1トライを奪い返した。キックもねじ込み12−14と逆転に成功した。
後半41分、横河武蔵野が相手陣内5メートルライン上でのスクラムを再び支配し押し進む。ゴールライン寸前の攻防でも足元でボールを巧みにキープしている。
最後はSH那須光がしなやかな身のこなしでディフェンダーを交わして締めた。
SO村上晴太のコンバージョンも決まり、1トライ差をつけ勝ち切った。
2トライを挙げ、勝利に貢献した清水は晴れやかに語る。
「久しぶりにNO8として試合に出場しましたが、楽しくプレーできました」
大学(早大)の途中までバックローをやっていた。今シーズンからHOとNO8を兼任する。
「どっちも楽しいですが、HOのほうがセットプレーはやることが多いので、そういう意味ではNO8のほうがフィールドプレーに集中できます」
後半30分間出場したPR東森友宏は、「無事に復帰できて、怪我なく終えて、30分だけでしたがラグビーができて楽しかったし、ありがたかったです」と喜びを口にした。
昨年キャプテン就任後、怪我に見舞われ1年間を棒に振った。悔しかった。
「(久し振りの試合は)しんどかったです。スクラム組んで、走って、タックルして。他はなにもできなかった。うまくいったところは、怪我なく終えたところくらい」と破顔一笑だ。
次週5月28日、横河武蔵野は3度目の地域貢献活動を実施する。
今回は横河武蔵野アルテミ・スターズも参加し、武蔵野市内5か所(吉祥寺駅(公園口および北口)、武蔵境駅、井の頭恩賜公園、三鷹駅)において清掃ボランティア活動をおこなう。
春季オープン戦第4戦は翌5月29日、富士フイルムビジネスイノベーションと横河電機グラウンドで対戦する(無観客)。
※詳しい情報は横河武蔵野アトラスターズ公式ホームページでご確認ください。