春王者の東福岡は81得点発進、次は目黒学院と激突へ。大阪桐蔭は札幌山の手に競り勝つ。
今春の全国高校選抜大会で優勝し、最大のターゲットとする冬の花園で5シーズンぶりの王座奪還を目指す東福岡高校が、大勝発進となった。12月30日におこなわれた第101回全国高校ラグビー大会の2回戦で専修大学玉名高校(熊本)と対戦し、81-0と圧倒した。
東福岡は前半2分、ゴール前のスクラムから、SHのポジションにいた8番の蔵森晟が力強く突進して先制すると、7分と10分にはFW・BK一体となったテンポの速いアタックを高平陸、武田幸大の両WTBがそれぞれフィニッシュ。その後もフィジカル、スピード、スキルを兼ね備えたモスグリーンのタレント集団は計13トライを挙げた。
一方、今大会が花園初出場で、1回戦を突破し優勝候補に挑むこととなった専大玉名は、何度が敵陣深くで攻める機会はあったが、東福岡の圧力に反則やミスを犯してしまい、得点することはできなかった。
東福岡に3回戦でチャレンジすることになったのは、目黒学院高校(東京第2)だ。目黒学院は2回戦で飯田高校(長野)と対戦し、38-0で快勝した。
目黒学院は前半6分、ゴールに迫ると、PR有山翔がピック&ゴーで先制。21分にはラインアウトからボールを回し、左外のWTBイライシア・サーフがフィニッシュした。26分にはSH林星安がチャンスメイクし、サーフが連続トライ。
17-0で迎えた後半の13分にはFLシオネ・ポルテレがハーフウェイからダイナミックな走りで次々とタックラーをなぎ倒し、トンガパワーを見せつけた。
目黒学院は16分にもテンポよく攻め、CTB菅瑞揮が切り込んでゴール前でCTB新澤迅太にオフロードでつなぎ、トライ。22分にはモールから持ち出したSH林がチーム6トライ目を挙げ、勝負を決めた。
春の選抜大会でベスト4だった大阪桐蔭高校(大阪第3)は札幌山の手高校(南北海道)と2回戦であたり、22-7で競り勝った。
先制したのは札幌山の手だった。前半3分に敵陣深くに入ると、ラインアウトからモールを組んで押し込んだ。
7点を追う大阪桐蔭は、札幌山の手の粘り強いディフェンスに苦しんでいたが、16分にラインアウトからのドライビングモールで5点を獲得。28分にはNO8林慶音がすばやいピックアップから22メートルライン付近の密集を抜けて逆転トライを決め、10-7で折り返した。
後半も札幌山の手の奮闘が続き、しばらく3点差で時計は進んだが、大阪桐蔭は20分、相手の堅守に対して16フェイズ重ねたのち、NO8林がパワーで押し切り貴重な追加点を獲得。最後はSH杉山雅咲のトライで締めくくり、3回戦進出となった。