国内
2013.09.28
「懐を取る」。リコーの外国人FWを押し戻した東芝、全勝キープ!
■ジャパンラグビートップリーグ 2013−2014 第4節
■2013年9月27日/東京・秩父宮ラグビー場
東芝 26-11 リコー
リコー、LOカウヘンガ桜エモシを東芝の赤い壁が囲む。(撮影/松本かおり)
4点差を追う昨季10位のリコーは前半27分、自陣ゴール前に磔(はりつけ)にされる。しかし、前に出る。前年度準優勝の東芝が球を回す外のスペースへは、鋭い出足の防御網が先回りした。
「ラインスピードを上げるなか、自分のマークを見失わない」
好タックラーのCTB山藤史也ゲーム主将は言う。接点で向こうの反則を誘い、危機を脱した。
もっとも、攻めては11得点に終わる。リコーの帰化選手を含めた4人の外国人FWに対し、東芝の守りもまた激しかった。
NO8望月雄太ゲーム主将は言う。
「相手の懐を取る」
特に、身長2メートルのLOカウヘンガ桜エモシの行く先には2人がかりで抗(あらが)った。
1人目は文字通り「懐」へのタックルで前進を防ぎ、2人目は「(相手の)パスがない、と判断して入れた」とコーチ兼任のFL中居智昭。身体の強さと細部での目配りが、決壊を防いだ。
攻撃面では要所でのミスを反省しつつも、敵陣ゴール前でのモールを起点に前半17分、31分、後半38分とトライラインを越える。合計26得点で全勝を保った。
「修正する課題はありますが、現状ではやり切ってくれた」
和田賢一監督も概ね満足していた。
(文/向 風見也)