ホームで今季初勝利。横河武蔵野、38−0で山梨に快勝。SO衣川翔大、新星が躍動
初勝利はホームグラウンド(東京・武蔵野市)で手にした。
9月26日、横河武蔵野アトラスターズがクリーンファイターズ山梨と対戦し(トップイーストリーグAグループ)、38−0と山梨を圧倒した。
スターティングメンバーにSH春野日向、ブースターにPR藤涼雅、FL柴大河ら3人の新人選手を配し、前半2本、後半3本のトライを挙げた。
試合開始早々はペナルティ等でリズムに乗れなかった横河武蔵野。しかし前半21分、扉を開いた。
SO衣川翔大の50/22キックで好機をつかんだ。衣川のクイックスローを受けたHO清水新也がタックルを跳ね飛ばす。力強いレッグドライブでゴールに迫ると、ブラインドサイドに走り込んだLO松野泰樹につなぎ、先制した。
BKとFWがキックパワーとスピードを駆使して最初のトライを生んだこの日、SO衣川に代わってキッカーを務めたのはFB渡邉夏燦だ。
左利きのキックが冴える。34分と43分にはペナルティゴールで加算し、11-0とした。
47分にはラインアウトからドライビングモールで押しまくり、HO清水新也がボールを持ち出してインゴールを割った。
FB渡邉のゴールも決まり、18-0で折り返した。
後半7分、反則を繰り返した山梨のSH岡新之助タフォキタウにイエローカード。横河武蔵野はペナルティゴールで追加点を獲得し、21-0とした。
堅守でリズムをよくした横河武蔵野の勢いが止まらない。10分には、ハーフウェイライン上のスクラムからテンポよく攻め、WTB西橋誠人がフィニッシュした。
27分には、ゴール目の前のスクラムからサイドを突いたNO8ジェイデン・トア・マックスウェルがパワーでインゴールに突っ込んだ。ゴールも決まり、33-0と突き放した。
さらに43分、セットピースからのムーブをLO松野泰樹がフィニッシュして2度目のファイブポインターとなり、38−0でノーサイドの笛の音が鳴り響いた。
この日、BKで光る動きを見せたのが司令塔・衣川翔大だ。50/22キックで先制トライを呼ぶなど、効果的なプレーを見せた。
「蹴り出してマイボールになったところを、クイックで入れました。それにみんなが反応してトライがとれた。そこで良い流れができたので、チームとして良かったなと思います」
そう謙虚に話す背番号10は、マン・オブ・ザ・マッチを獲得した。
SH春野日向はSO衣川とのコンビネーションについて、「引っ張ってくれますし、声も出してくれる。ハーフとしてはやりやすいです。僕もやりたいことや意見を伝えたうえで、翔大さんがその中から『これをやったほうが良い』とか、『まだこの時間帯じゃないからこれは違う』と言って判断してくれます」と話す。
ルーキーSHは、「全員が思いっきりプレーできたのがよかったです。緊張よりも楽しみの方が大きかった」と晴れやかだった。
春野同様1年目のFL柴大河も、途中出場ながらリーグ戦デビューを果たし、猛追と激しいタックルでしぶとさのある守りを見せた。
「アグレッシブにいこう、タックルを頑張ろうと思って臨みました。先輩たちと出場できて楽しかったです」と話し、山梨について、「外国人選手を中心とした力強いアタックが驚異的だなと感じました」と続けた。
PR藤涼雅も1年目ながらこの日が2試合目の出場で、前試合より安定した戦いぶりを披露した。
「前回のヤクルト戦は自分が足を引っ張り、反省しかない試合でした。今回はその反省を活かして、自分にできることをしっかり考えて、十分に準備して挑みました」
手応えを感じたようだった。
山梨は、FB梶原僚太がハイパントキャッチと鋭いランで魅せ、FLオト ナタニエラ、NO8マパカイトロ パスカらが激しい肉弾戦を繰り広げ、善戦するも及ばず、勝利には結びつけられなかった。
横河武蔵野は10月、東京ガス(9日)のほかセコムラガッツ(16日)、ヤクルト(30日)と敵地で激突する。
※試合の模様は、横河武蔵野アトラスターズの公式YouTubeチャンネルでご確認ください。