国内 2013.07.13

リコーのルーキーFL武者 学生時代から父親だった 「背負うものがある」

リコーのルーキーFL武者 学生時代から父親だった 「背負うものがある」

 日本最高峰のラグビートップリーグで昨季10位のリコーには今季、前年度の法大で主将だったFL武者大輔が入部した。学生時代のサイズは身長177センチ、体重88キロ。決して大柄ではない身体で鋭いタックルを繰り出すバックローには、まもなく1歳となる子どもがいる。

 長男の海翔くんが生まれるとわかった大学3年の12月頃、FL武者はリコーから勧誘を受けていた。「(採用の可否に)影響するかという不安はあったけど、『そういうことを前提にしていただいても大丈夫ですか』と伝えました」。当時セレクターだった神鳥裕之監督は「社会人としてちゃんとやってくれれば」と、評価を変えなかった。

 今季就任した指揮官のもと、練習試合への出場を重ねるFL武者。「身体が大きくなったのもあって、コンタクトは負けていない。でも、社会人はラグビーのスピード感が違うと感じた。チームの決まりごともあって、そのなかで思い切れていない不甲斐なさがあったんです。やっと、慣れてきました」。新たな環境での成長ぶりをこう言葉にした。

「自分ひとりじゃない。格好良く言ったら、背負うものがある。それが力になっています」

 (文・向風見也)

 

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