【東京五輪/ラグビー】準々決勝進出ならず。日本、カナダに完敗でメダル消滅
大差をつけての勝利。それが準々決勝進出、メダル獲得への夢をつなぐ唯一の方法だった。
しかし、日本はカナダに12-36と完敗する。プールBでの試合を3戦全敗の勝ち点3、最下位で終えた。
7月26日から始まった東京五輪のラグビー競技。日本は初日にフィジーに19-24、イギリス(GB)に0-34で敗れ、2戦を終えたところでプールBの4位に沈んでいた。
同27日のカナダ戦に勝ってプール3位となり、マイナス39点だった得失点差を好転させることが準々決勝に進む条件だった(3つのプールの上位2か国+3位国の中の上位2チーム、計8か国が進出)。
それが叶わなかった。
絶対に先手を取りたかったカナダ戦。しかし、それを実現できなかった。
前日に続き、この日もキックオフでボールを獲得できない。立ち上がりの相手の攻撃をなんとかしのぎ、ターンオーバーから攻めるもスローフォワードで攻撃権を失う。
2分過ぎ、スクラムでの反則から攻められてコナー・ブレイドにトライを許した(ネイサン・ヒラヤマのGも決まり0-7)。
はやく追いつき、逆転したかった日本。しかし、前半に2トライを追加され0-19とされた。
4分、スクラムから攻めたカナダはふたたびブレイドがインゴールに入る。強烈なハンドオフで日本のディフェンダーを外した。
5分過ぎには自陣深く攻め込まれ、セル ジョセがハイタックルでシンビンとなる。PKからワイドに攻められてテオ・ソーダーがトライラインを越えた(G成功)。
いずれもキックオフボールを手にできず、守勢にまわった結果だった。
ハーフタイム明け、日本は後半最初のキックオフでこぼれ球を足にかけて本村直樹が攻め込む。攻撃を継続し、最終的には羽野一志がトライを返した(5-19)。
ただ、流れは変わらなかった。
カナダはリスタートのキックオフからボールを確保し、2分、3分30秒過ぎ、5分過ぎ(Gも成功)と3連続トライを奪う(5-36)。
日本は、試合終了間際にキックオフボールを手にした松井千士主将が60メートル以上を走り切ったが遅すぎた。
リオ五輪で4位に躍進するも、メダル獲得はならなかった日本。今度こそ表彰台に立ちたかったけれど、その目標は叶わなかった。
しかし、戦いは続く。積み上げてきたものをすべて出し切り、9-12位決定戦で最上位を目指す。
6トライは奪われたが、前日の前に出ないディフェンスを改善。プレッシャーをかけ、しつこいタックルが見られるシーンもあった。
残り2試合。掲げる『Bee Rugby』を全力で出したい。
◆カナダ戦 男子日本代表登録メンバー
【先発】
1 セル ジョセ
2 トゥキリ ロテ
3 ボーク コリン雷神
4 羽野一志
6 彦坂匡克
8 松井千士(主将)
10 藤田慶和
【リザーブ】
5 副島亀里ララボウラティアナラ
7 ヘンリー ブラッキン
11 石田吉平
12 本村直樹
13 合谷和弘