トゥーロンが初の欧州クラブ王者！　クレルモンとの激闘に逆転勝利

　ヨーロッパ最強クラブを決める「ハイネケンカップ」の決勝戦が現地時間18日にアイルランドの首都ダブリン（アビバスタジアム）で行われ、トゥーロンが16-15でクレルモン・オーヴェルニュとのフランス勢対決を制し、初優勝に輝いた。

　前半は互いにペナルティゴール（PG）を1本ずつ奪い、3-3。
　後半、先に主導権を握ったのはクレルモンだった。41分、敵陣での左への展開から、WTBナポリオニ・ナランガがタッチライン沿いを最後まで走り切った。47分にはSOブロック・ジェームズがショートキックを巧みに使い、ボールを確保したCTBオレリアン・ルージュリーから再びジェームズの手に渡り、2トライ目獲得でリードを広げた。

　しかしトゥーロンは、SOジョニー・ウィルキンソンのPG成功でじりじりと迫る。そして、9-15の6点差で迎えた63分、敵陣10メートルライン付近のブレイクダウンでFLファン・フェルナンデス＝ロべがボールをもぎ取りターンオーバーすると、すばやく左へ展開し、FBデロン・アーミテージがインゴールへ駆け抜けた。コンバージョンをウィルキンソンが決め、16-15と逆転。

　試合終了まで残り2分を切ったところで、クレルモンは途中出場のSOダヴィドゥ・スクレラがドロップゴールを試みたが、相手の猛チャージで失敗。それでもボールを回して22メートル内で怒涛の攻撃を繰り返したクレルモンだったが、最後は右へのパスがつながらず、ノーサイドの笛が鳴った。

　ブルズに在籍していた元南アフリカ代表のLOバッキース・ボタとFLダニー・ロッソウ、そしてブランビーズのスター選手だった元オーストラリア代表のCTBマット・ギタウは、スーパーラグビーも制しており、南半球と北半球の両方でクラブ最高峰の栄冠を手にした。シーズン途中からトゥーロンに加入したロッソウはサントリーサンゴリアスでもトップリーグと日本選手権で優勝しており、ワールドワイドなタイトルコレクターとなった。