トヨタ、トライ決めた高橋は「これ劇的あるかも…と考えていた」。クボタ立川主将は、PGの判断に「悔いなし」
4月11日、東大阪市花園ラグビー場でトップリーグ・リーグ戦最終節のトヨタvsクボタ戦が行われ、トヨタが25-24でクボタを破った。両チームは同じレッドカンファレンスで勝ち点24で並んで迎えた最終節だった。結果、レッドカンファレンスは1位・サントリー、2位・トヨタ、3位・クボタとなった。
「トヨタを称えたい。最後にああいう形で勝てるのは素晴らしい。我々もイエロー2枚出てもしっかりコントロールできた」(クボタ フラン・ルディケ ヘッドコーチ)
前半のスコアはトヨタ8-14クボタで、トライ数はトヨタ1-2クボタ。クボタはラインアウトモールを起点に2トライを奪って、強みを前面に押し立てた。一方で反則から一時退場者を2名出し、前半の最後と後半初めを13人で戦わなければならなかった。
トヨタはこの時間帯、後半3分にトライ&ゴールでトヨタ15-14クボタと、逆転に成功している。
そして、相手ラインアウトのモール攻撃を二度凌いでの、逆転。自陣22㍍からのアタック、チームに迷いはなかった。つなぎにつないで、何度もボールをリサイクルし、右タッチライン際のオフロードで突破。WTB高橋汰地が右中間に飛び込んだ。
「最後のトライは84分。最後までフェイズ重ねて我慢しようと伝えていた。それが実った」(トヨタ サイモン・クロン ヘッドコーチ)
クボタにとっては痛恨のラストプレーになった。相手反則から引き出したPKで選択したのは、前半2トライを得ているラインアウトからの前進ではなく、PG。入れば9点差、トライ&ゴールでも届かないリードになるはずだった。しかし、ゲラード・ファンデンフィーファーのキックは逸れた。
立川理道主将は、この決断について記者に問われ、きっぱりと答えた。
「2回、ラインアウトモールで取りにいき、うまくいかなかった。それが一番の理由。モールで時間を使うのも選択肢だったと思う。PGの選択に関して後悔はしていないが、最後の場面、トライをとられたディフェンスは修正すべき」
トヨタのサヨナラ逆転につながるトライを決めた高橋汰地は、またも大仕事をやってのけた。
「昨日の神戸製鋼対ドコモのことを、ずっと思い出してた。『これ、劇的あるかも』と考えてた。疲れているのは、両チーム一緒。ボールが来たらいくぞとイメージしていた」(トヨタWTB高橋沙地)
さあ、次はトップリーグプレーオフ。トヨタはレッドの2位として、ホワイトカンファレンス1位のパナソニック側の山に入った。初戦の相手は、清水建設と日野の勝者に。クボタはヤマハ(ホワイト6位)と対戦する。
■トップリーグ リーグ戦 第7節 4月11日(日) 試合結果
サントリーサンゴリアス 94-31 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(試合レポート)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 25-24 クボタスピアーズ(試合レポート)
宗像サニックスブルース 14-49 東芝ブレイブルーパス
キヤノンイーグルス 71-24 NECグリーンロケッツ