今夏国内で予定していた日本代表試合、ウェールズ戦とイングランド戦は開催中止。
国際統括団体のワールドラグビーは5月15日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、今年7月に予定していた国際試合プログラムを延期すると発表した。多くの国ではまだ移動制限や自主隔離が義務付けられている現状と、プレーヤーの準備期間が十分に取れるのかとの懸念から、開催することは不可能と判断したという。
これを受け、日本ラグビー協会は、6月と7月に国内で開催を予定していた日本代表の国際試合(ウェールズ代表戦 1試合、イングランド代表戦 2試合)を中止すると発表。
ワールドラグビー、ウェールズ協会、イングランド協会とも協議を重ねた結果、試合に向けた万全な準備と安全な運営が担保できないことから、6月27日に静岡・エコパスタジアムでおこなう予定だったウェールズ代表戦、7月4日に大分・昭和電工ドーム大分で予定していたイングランド代表との第1戦および7月11日に兵庫・ノエビアスタジアム神戸で予定していた第2戦の、開催中止を決定したという。
今後新たな日程での開催については、各国の状況を踏まえ、またワールドラグビーによる「ラグビー活動の再開に関するガイドライン」に準じ、引き続き関係当事者間で検討を続けていくとのこと。
日本ラグビー協会の森重隆会長は「今年の日本代表戦を多くの皆さまに楽しみにしていただいている中、6月と7月に予定していたウェールズ代表戦およびイングランド代表戦が中止になったことは残念であります。しかしながら、何よりも今は関係者一同が一丸となって新型コロナウイルス感染拡大防止に努める時期と考えております。そして、安全な環境のもと万全の準備をもって、グラウンドで皆さまを笑顔でお迎えしたいと思います。一日も早い事態の収束と、皆さまのご健康を心よりお祈りしております」とコメントした。
日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、「ウェールズ代表とイングランド代表との貴重な対戦機会が失われ、今年の日本代表活動を開始できないことは残念ですが、世界的なコロナウイルスの感染状況を考えるとやむを得ないことであり、今は家にいて家族とともにいる時間だと考えています」と素直な気持ちを述べている。
選手たちにはできるだけベストコンディションを維持するためのプログラムを渡してあるそうだが、「何よりも大切なのは、このとても困難なときに、彼らが安全に、そして、健康で家族とともにいることです。いつも応援くださる日本のラグビーファンの皆様の健康をお祈りしつつ、また近くお目にかかれますことを楽しみにしています。ともにこの難局を乗り切っていきましょう」と呼びかけた。