サントリーが開幕8連勝 小野澤は史上初のTL個人通算100トライ!
サニックス戦でMOMに選ばれたヒューワット。後ろは偉業達成の小野澤
(撮影:BBM)
サントリーが開幕8連勝を、またも4トライ以上で飾った。福岡サニックスとの一戦は、雨の降る福岡・レベルファイブスタジアムで行われ、42−19の快勝。先発でSOに入ったピーター・ヒューワットがマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。
勝負は早々に決着した。背番号10を背負ったヒューワットが軽快にパスを配した、キックオフ後の20分強。サントリーは元気なFWがどんどん前に出てリズムを作り、6分、8分にNO8竹本隼太郎が連続トライを奪うなど、4トライを集中させた(28−0)。
「最初の25分は、いい時間だった」と振り返ったのはヒューワット。対するサニックスは、ゲームキャプテンを務めたPR杉浦敬宏が「極端に前に出るディフェンスをやろうとしたが、コミュニケーション不足でうまくいかなかった」と反省した。
試合後の記者会見で大久保直弥監督は、先制パンチで手にした勝利について、こう話した。
「うちもサニックスも、アタッキングラグビーを標榜しているチーム。お互いの持ち味を出せたら、と臨んだ試合でした。雨で思うようにはいかなかったけど、新しくキャップを得た選手もいるので、後半節に向けて高めていきたいですね」
LO真壁伸弥主将は後半節に向けて、「もっと一人ひとりを高める必要がある。(目標の)2冠を手にするには、このままでは足りないと思う」と語った。
王者が見せた、序盤の集中力。それに屈した福岡サニックスだが、その後の60分は自分たちの色を出し、攻撃スタイルを貫く姿勢を見せた。その結果、後半は互いに2トライずつの内容。これには藤井雄一郎監督も、「立ち上がりが…なんて、たらればの話をしてもしょうがないけど、途中から自分たちのカタチを示すことはできた。だから、嫌な感じの終わり方ではない」と前向きに言った。ウインドウマンスに、あらためて持てる武器を研ぐつもりだ。
また、この試合ではサントリーのWTB小野澤宏時が後半34分、史上初のトップリーグ個人通算100トライ目を決めた。
「自分ではそんなに意識していなかったが、先週終わったあたりから、子どもが福岡に行きたいと言い出して、家族からのプレッシャーを少し感じていた(笑)。自分のみで成立するわけではないので、『ボーナスポイントを獲って勝利することが大事』と自分に言い聞かせていたけど、今日はなかなかトライが獲れなかったので、正直焦った。解放された気分(笑)。体のメンテナンスをしてくれたスタッフや、一所懸命ボールを出してくれるFW、100トライを獲れるようなゲームをしてくれたチームに感謝します」