W杯決勝にサラセンズ選手9人 南アPRコッホは注目FW対決に「マコの癖はわかってる」
ラグビーワールドカップ2019決勝の舞台に臨む試合登録メンバー46人のなかには、昨季、ヨーロピアン・チャンピオンズカップとプレミアシップの2冠を達成したサラセンズの選手が9人もいる。イングランド代表として先発するPRマコ・ヴニポラ、HOジェイミー・ジョージ、LOマロ・イトジェ、NO8ビリー・ヴニポラ、CTBオーウェン・ファレル(主将)、FBエリオット・デイリー、リザーブのLOジョージ・クルース、SHベン・スペンサー。そして、南アフリカ代表のベンチに入るPRヴィンセント・コッホだ。
2016年に南アからイングランドに渡ったコッホは、サラセンズはプレーヤーとしての自分を大きく成長させてくれたチームだと言う。
「イングランド代表にはサラセンズの選手が多いため、サラセンズがやっているようなラグビースタイルをイングランド代表もおこなうと思うが、自分たちのパフォーマンスにフォーカスして、相手がどのようなプレーをしてきても、こちらとして対応していきたい。サラセンズの選手との対戦を楽しみにしている」
両チームともセットピースに自信を持つ。タイトヘッドプロップ(右PR)のコッホは後半からの出場が予想されるが、相手の背番号1をつけるルースヘッドプロップ、マコ・ヴニポラとのスクラム対決が注目される。
「マコとは何度かプレーして一緒にトレーニングもおこなっている。彼がどのような癖を持っているか自分はわかっているので、決勝でも活かせると思っている。今回、違うシチュエーションで国際テストマッチということだが、彼と対決するのがとても楽しみだ」
昨年4度対戦し、2勝2敗だった両チーム。イングランドは南アの大型フォワードを警戒している。どちらもリザーブを含めた23人で戦うことを重要視しているが、イングランドのエディー・ジョーンズ ヘッドコーチは南アの準決勝を観たあと、「南アフリカのフォワードはとてもアグレッシブだし、前半ではなく後半により強いメンバーで臨んでいた。倒すのが難しい相手」と言っていた。
これについて、自分がまさにその立場であるコッホは、「前半に出るメンバーも後半に出るメンバーも同じような強さのアタックをでき、違いはないと感じている。特に後半のメンバーの仕事としては、前半のメンバーが作ってくれた基盤を継続し、フォワードの力の強さを80分間常に100%にしていくこと」とコメントした。
イングランドの背番号8をつけるビリー・ヴニポラは、「南アフリカはデカいが、我々にも大きな選手が少しいる。フィジカルが強い彼らには脅威となる面がいろいろあるが、そのひとつがフォワードだ。南アは日本とウェールズを痛めつけた。我々は彼らのチャレンジに精神的にも肉体的にも対抗する」と、真っ向勝負に燃える。