大分舞鶴、静岡聖光が競り勝ち2回戦へ。八幡工は朝明との隣県対決を制す。
熱戦が続く高校ラグビーの全国大会。33年連続57回目の冬の大舞台に臨んだ古豪・大分舞鶴が、10回目の花園で初のベスト8入りを狙った深谷(埼玉)に26-21で競り勝った。
大分舞鶴は前半に4連続トライで主導権を握った。序盤から連続攻撃でゴールに迫ると、SO松島聡がキックでディフェンス裏に出てインゴールで押さえ、先制した。24フェイズ重ねた10分には、キャプテンのLO佐々木康成からオフロードパスをもらったNO8横田佳音がフィニッシュ。16分にはPR竹部力がパワーで取り切り、22分には自慢のモールでトライを挙げ、26-0とした。
対する深谷は28分、FWのピック&ゴーでゴールに迫り、NO8脇野倫太朗が間隙を突いて初得点。ハーフタイム前にも攻め込み、LO大沢礼が密集を飛び越えてグラウンディングが認められ、12点差に詰めて折り返した。
後半、しばらくスコアボードは動かなかったが、24分、深谷がゴールに迫り、FWにこだわってトライを取り切った。コンバージョン成功で5点差とする。
しかし、大分舞鶴は後半得点できなかったものの、終盤にFWでボールキープするなどして時間を使い、逃げ切った。
3年ぶり出場の静岡聖光学院は、高鍋(宮崎)に22-16で逆転勝ちし、2回戦進出を決めた。
序盤、相手にPGで得点を重ねられ、追う展開となった静岡聖光だが、前半19分、FWがモールでゴールに迫ったあとBK展開し、FB望月琉夏がファーストトライを挙げた。
28分に高鍋のCTB細元亮が華麗なステップでゴールに持ち込み、点差は広がったが、静岡聖光は5-11で迎えた後半9分、敵陣22メートルライン内のスクラムからの攻撃でゴールに迫り、HO水野龍太郎がトライ。CTB大西馨汰のコンバージョンキックも決まって逆転した。19分にも近場を連続で突いて攻め込み、またもHO水野がインゴールにねじ込んでリードを広げた。
流れを変えたい高鍋は21分、テンポのいい連続攻撃からFL竹原一誓が抜け、1点差に詰めた。
しかし静岡聖光は27分、モールで勝負してPR柴田絋輝が貴重な5点を追加し、接戦を制した。
隣県対決となった八幡工業(滋賀)×朝明(三重)の1回戦は、両チームとも2トライを挙げたが、ゴールキックの差で八幡工が競り勝った。
先制したのは朝明で、前半21分、ラインアウトからモールで押し切りPR中谷澪人が得点した。
しかし八幡工はハーフタイム前、16フェイズ重ねてゴールに迫り、PR村北直樹がトライ。7-7で折り返した。
後半最初に得点したのは八幡工で、21分、ゴール前のスクラムから攻め、LO中村強志がディフェンスを破ってインゴールに突っ込み、勝ち越した。ポスト近くのコンバージョンをSH西田顕嗣が確実に決め、7点のリードとする。
追う朝明は27分、キャプテンのWTB嘉田光瑠が自陣からブレイクスルーで大きくゲインし、サポートしたFBトゥーリング・マークがゴールへ走り切りトライ、2点差とした。しかし、タッチライン近くから蹴ったFBマークのコンバージョンキックはわずかに左へ外れ、同点とはならず。
試合終了間際、朝明はラインアウトでボールをスチールし、逆転を目指したが、八幡工が懸命のディフェンスでターンオーバーし、逃げ切った。