早実が87大会ぶりに大舞台で勝利！　初出場の桐生第一も初戦突破、國學院栃木も2回戦へ

　79大会ぶり6回目の全国高校ラグビー大会出場となった早稲田実業（東京第1）が、12月28日におこなわれた名護（沖縄）との1回戦を55－3で制し、準優勝した第11大会（1928年度）以来の勝利をつかんだ。

　序盤に名護のCTB仲本裕平にPGを決められた早実だが、10分、CTB植野智也の強烈なタックルからターンオーバーし、FB小泉怜史、FL細川大斗と好走が続いてチャンスとなり、すばやいリサイクルからキャプテンのNO8相良昌彦がゴールに持ち込んだ。21分と25分には、右外でボールをもらったWTB今駒有喜がタックラーを振り切って連続トライ。30分には自陣からのカウンターでFB小泉が大きくゲインし、WTB三浦哲につないで追加点を挙げた。
　24－3で折り返した早実は後半3分、テンポのいい連続攻撃からSO鳥海雄図がディフェンス裏にキックで転がし、大外にいたNO8相良が確保してゴール左隅にトライを決めた。8分には相手がボールを失ったあと、カウンターでWTB三浦が走り切り、リードを拡大。19分にはハーフウェイ付近からSO鳥海が右のスペースへキックパスを放ち、NO8相良がダイレクトキャッチしてゴールに持ち込みハットトリックを達成。早実は終盤にも加点し、名護にはトライを許さず、快勝で2回戦進出となった。

　元日本代表CTBの霜村誠一監督が率いる初出場の桐生第一（群馬）は、8回目の大舞台で悲願の初勝利を目指した米子工業（鳥取）を110－0と圧倒した。
　桐生第一は開始早々、高校日本代表候補のSO齊藤誉哉が自陣深くから力強い走りで敵陣まで持ち込み、仲間につないで、CTB奥田北斗が記念すべき初トライを挙げた。リスタート後には自陣深くからボールを回し、キック＆チェイスでキャプテンのFL新井穂が追加点。7分にはオフロードで次々とつなぎ、CTB奥田がゴールへ駆け抜けた。桐生第一の勢いは止まらず、12分にはCTB矢内裕人がトライを挙げ、17分にはSO齊藤からピンポイントのキックパスをもらったWTB田代颯がゴールに持ち込んだ。SO齊藤は、19分にはランでCTB矢内のトライを演出。数分後、今度はCTB矢内が快走で得点すると、29分にはゴール前のピック＆ゴーからHO明光棟吾がトライを挙げ、前半だけで50点に到達した。
　懸命にタックルを繰り返した米子工に対し、桐生第一は後半10トライを追加し、大差がついた。

　19年連続出場の國學院栃木は、3年連続出場の若狭東（福井）を59－7で下した。
　國學院栃木は前半3分、フェイズを重ねて敵陣深くに入り、体重125キロのPR藤倉大介が力強く突進して先制。15分にはモールから持ち出したNO8小泉和穂がトライを挙げた。主導権を握った國學院栃木はさらに18分、SH北村瞬太郎が右サイドを攻め込み、サポートしたFL川中子宙夢がフィニッシュ。22分にはモールで押し込み、後半にも5トライを追加して快勝となった。
　敗れた若狭東だが、前半31分、敵陣深くでPKを得るとクイックタップから攻め、LO河野貴哉の力強い前進などでゴールに迫り、PR山田魁人がトライを決めた。