パナソニック ターンオーバーからの攻めでNTTコムに快勝
ラグビートップリーグ第6節は10日、各地で3試合があり、東京・秩父宮ラグビー場では前年度王者のパナソニックがNTTコムに52−21で勝利した。勝ち点は1試合で4トライ以上挙げた時に与えられるボーナスポイント「1」を含め、「5」を得た。5勝1敗で総勝ち点を「25」とした(暫定2位)。NTTコムは2勝4敗となり勝ち点獲得はならず。総勝ち点を「10」のままとした(暫定10位)。
パナソニックはいくつかのミスはあったが、ターンオーバーからの攻撃を機能させた。前半4分には自陣でこぼれ球を拾ったSH田中史朗が右のLOダニエル・ヒーナンにパス、次にボールを受け取ったCTB野口裕也が一気に駆け抜けた。FB田邉淳のゴールも決まりスコアは7−0となった。FB田邉は20分にもペナルティーゴールを成功させた。
26分、敵陣ゴール前右でのアンストラクチャーの状態からFB田邉、CTBジャック・フーリー、WTB北川智規とボールを繋げパナソニックが追加点を挙げた(ゴール成功)。31分にはSOマイク・デラーニが相手守備網を破った(ゴール成功)。28分にはNTTコムが敵陣ゴール前右スクラムからの攻撃でWTB沼尻大輝のトライを呼び込んだが(ゴール成功)、40分、パナソニックがNO8バツベイ シオネのトライで突き放す(ゴール成功)。前半を31−7とリードした。
後半は2分にFB田邉、10分にCTBフーリーがそれぞれゴールラインを割ったが(ともにゴール成功)、以後、ミスを相手の得点に直結されてしまう。NTTコムのWTB友井川拓主将が19、29分とロングゲインしてトライラインを駆け抜けた。2本目は、相手の乱れたパスを拾ってのものだった。ともにSO君島良夫がゴールを決め、45−21。最後はパナソニックCTBフーリーがだめを押し(ゴール成功)、52−21で試合が終わったものの、勝った中嶋則文監督は「前半はプラン通り。後半は(個々の)ボールキャリアが丁寧になりすぎて、(目の前が)空いているのにパスしたりと、なかなか得点まで行けなかった」と語った。負けた大沼照幸監督は「前半、ターンオーバーからのアタックが持ち味のパナソニックさんに、自分たちのミスからその機会を与えてしまった」と悔やんだ。
(文・向 風見也)