国内
2018.07.30
U20日本代表で「いい勉強になった」。ヴァカラヒ、九州から世界見据える。
トンガ出身のシオエリ・ヴァカラヒは今春、東京・目黒学院高を経て福岡工業大入りした。丁寧な日本語でその理由を語る。
「先輩がいますので、一緒に頑張りたい気持ちがあって」
2学年上のソセフォ・ファカタヴァと、同じ道を歩みたかったのだ。秋以降は九州学生リーグで白星を積み重ね、おもに関東や関西の大学が頂点を競い合う全国大学選手権の舞台へ駆け上がりたい。
そして身長179センチ、体重109キロの体躯をさらに鍛え、世界も見据えてゆく。
「来年は、ジュニア・ジャパンを目指したいです」
今年5月から6月にかけ、20歳以下(U20)日本代表としてフランスでのワールドラグビーU20チャンピオンシップに参加した。大会途中から先発機会を得て、アウトサイドCTBとして持ち前のフィジカリティを発揮。チームもウェールズ代表に17−18と迫るなど存在感を示した。
ところが順位決定戦でジョージア代表、アイルランド代表にそれぞれ22−24、33−39と続けて惜敗し、来季は下部大会に降格。ヴァカラヒは自身初となる国際舞台で、強力なランナーにタックルを弾かれてしまうことを悔やんだ。
「課題がいろいろとあった。いい勉強になりました。その勉強になったことを、自分で練習できるようにしていきたいです。ディフェンスがあまりできていなかった。タックルなどを、頑張りたいです」
今年の5月に20歳となっているため、来季のU20日本代表の活動へは参加できない。もっとも、同代表と連携するジュニア・ジャパンへの選出なら目指せる。大学卒業後も、この国のラグビー界で人生を切り開きたい。
(文:向 風見也)