国内 2011.11.29

流経大初優勝 「自分たちのラグビー」と失敗

流経大初優勝 「自分たちのラグビー」と失敗

 キックで敵陣に入り、モールとNO8ヴァカウタ・イシレリの突進で勝負。「勢い」で戦うタイプだと自他ともに認める流経大は戦法を限定した。HO鹿田翔平主将は連呼した。「自分たちのラグビーを」。2011年11月27日、秩父宮ラグビー場。24-17で首位決戦を制し、関東大学リーグ戦1部で初めて王者になった。対する東海大の連覇は4で止まった。
 もっとも、鹿田は「反則が多かった」とも言った。後半17分に17-3としながら接点で再三、笛を吹かれた。後半30分から一気に攻め立てられ、スコアは17-17の同点となった。17分にトライをしたイシレリは疲れ、「勢い」は消えたようだった。
 東海大NO8安井龍太主将は、追い上げムードのなか仲間を諭した。「落ち着いてプレーしよう」。ここまで1敗の相手に対し、無敗の自分たちは引き分けでも優勝できたのだ。が、40分、マイボールを落とした。流経大FB小澤大が勝ち越し。劇的な幕切れでの創部47年目の初優勝は、勝者の「自分たちのラグビー」の貫徹に加え、敗者の失敗も要因のようだった。両クラブの複数名はそう認めた。仲間のエラーにも、安井は「僕のせいで負けた」と語った。


(文・向 風見也)


 

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