マラドーナも興奮! アルゼンチンがトンガとの熱闘制し準々決勝進出に王手
試合後はロッカールームに向かい「準決勝まで行ったらまた来るぞ」と選手たちを激励した
(Photo: Getty Images)
アルゼンチンがトンガのチャレンジを45-16で退け、ラグビーワールドカップ3大会連続のベスト8入りに王手をかけた。10月4日、英国のレスターシティスタジアムにはサッカー界のスーパースターであるディエゴ・マラドーナの姿もあり、楕円球を持って激しく戦った母国代表のロス・プーマスに興奮していた。
試合は前半7分、トンガが先制トライを挙げた。その後、逆転し、21歳WTBサンティアゴ・コルデーロの鋭いカウンターアタックなどで活気づいたアルゼンチンだったが、パッションでは負けていないトンガが前半終了前にテンポよく攻め上がり、ゴール前タッチライン沿いで粘ったWTBテルサ・ヴェアイヌからのパスをPRソアネ・トンガウイハが得点に結びつけ、最初の40分は20-13と接戦だった。
しかし後半早々、互いにPGを1本ずつ決めたあと、トンガにはさらにショットチャンスが2回あったが、キッカーのSOカート・モラスが連続で外し、流れを強く引き寄せることができなかった。
アルゼンチンはPGで3点を追加したあとの64分(後半24分)、10番をつけたニコラス・サンチェスが防御網を切り裂きリードを拡大。72分にはショートラインからのサインプレーが決まってトライを奪い、ラストアタックでもWTBコルデーロがきっちりフィニッシュし、エキサイティングなゲームで最後に笑ったのは南米の雄だった。
しかしながら、アルゼンチン代表のダニエル・オルテガ ヘッドコーチは内容には満足しておらず、ディフェンスや前半2回の得点機をものにできなかった攻撃を修正点に挙げた。また、強みであるスクラムでは劣勢になるシーンもあり、「連係がよくなく、ペナルティーを出してしまった。しばらくプレーをしていなかった選手もいる。スクラムに慣れるのに時間がかかる選手もいる。辛抱しなければいけない」と語った。
一方、善戦しながらも敗れたトンガ代表のニリ・ラトゥ主将は、「勝てると信じて臨んだ。ハーフタイムの段階ではチャンスがあり、後半も出だしはよかったが、特に球を持ったときに冷静さを欠いてしまったことが残念だった」とコメント。しかし、アルゼンチンの思うようにはさせなかったチームの奮闘を称え、「我々にはあと1試合ある。ニュージーランドへの挑戦を楽しみにしている」と、ラストマッチへ向けて気持ちを切り替えていた。
2勝1敗(勝点10)となったアルゼンチンは10月11日のナミビア戦で最低でもボーナスポイントを1点取れば準々決勝進出が決まる。
8強入りは逃したものの、2019年ワールドカップの出場権獲得(各プールの3位以上に与えられる)という目標があるトンガは、9日の最終戦でオールブラックスに挑む。