D組突破はフランスとアイルランド! イタリアは惜敗でまたも8強入りならず
(Photo: Getty Images)
今年のヨーロッパ王者であるアイルランド代表が、10月4日にロンドン(ザ・スタジアム クイーンエリザベスオリンピックパーク)でおこなわれたラグビーワールドカップ・プールDの戦いで、シックスネーションズのライバルであるイタリア代表に苦しみながらも、16-9で競り勝ち、3勝0敗(勝点14)となって準々決勝進出が確定した。1勝2敗となったイタリアは8大会連続のプールステージ敗退が決定。同組では、3戦全勝中のフランスも決勝トーナメントに進む。
イタリアのディフェンスはしぶとかった。アイルランドは地域獲得率62%、ボール保有率は57%と優位にゲームを進めたが、トライは前半19分、敵陣で相手ボールラインアウトをスチールしてからたたみかけ奪った1本のみ。
この試合に勝てば、悲願のベスト8入りへ望みをつなぐことができたイタリアは、左ふくらはぎの負傷で前2試合を欠場していたセルジョ・パリッセ主将が戦列に復帰し、力強いボールキャリーなどで奮闘。4点を追う後半8分には、ボールを動かして全員でつなぎ、スカイブルーの5番ジャージーを着た身長2メートルのジョシュ・フルノがゴール左隅に飛び込んだが、直前にタッチラインを割っており、逆転トライとはならなかった。
惜敗したイタリア代表のジャック・ブリュネル ヘッドコーチは、「勝てる可能性があった試合だった」と悔しがった。それでも、ピッチ上での選手たちの戦う姿勢には納得していると言い、「我々には(強豪国に)挑む力があり、(この舞台で)主役になりたいのだ。我々の本来の力は先のフランス戦(今大会初戦 10-32)のようなレベルではないということをこの試合では示せた」と語った。
一方、アイルランド代表のジョー・シュミット ヘッドコーチは、カナダ、ルーマニアという格下の国に連勝したあとの試合ということで、「あってはならないのだが、少し気を抜いてしまった」と、この試合にスキがあったことを認めた。「(キース)アールズのトライが簡単に決まった。それも試合のほんの序盤だったので、ちょっとスイッチが切れてしまった」。
しかし、悲願の初優勝を狙う戦いのなかで、もう油断は許されない。
プールDの2位チームは、プールCの1位通過が濃厚なニュージーランドと準々決勝でぶつかることになっており、10月11日のフランス対アイルランド戦は注目の一戦となる。