【日本代表コメント集(2)】「プレッシャーがかかった中でできないとダメ」SH藤原忍
10月25日、国立競技場でおこなわれたオーストラリア代表とのテストマッチで、日本代表は15―19と4点差まで迫った。
ここでは、SH藤原忍、SO李承信、WTB石田吉平のコメントを紹介する。
■SH藤原忍
悔しいですね。
でもディフェンスは、すごくよく機能しているなと思います。 この部分ではレベルアップできている。自分たちはさらに良くなっていると感じました。
アタックは⋯ここというときにノックオンしたり、スローフォワードしてしまったり⋯。
ーーオーストラリア代表のジョー・シュミットHCが「もしドライなコンディションだったらもう少しタイトなゲームになっていたのでは」と言っていました。
そうですね。オーストラリアもブレイクダウンのところで、早く球を出さないようにしてすごく苦しんでいましたし、ちょっと嫌なやり方もしてきました。そういうところで少しプレッシャーがかかっていたのもあります。(ブレイクダウンの)横から足をぐるっと回してくるような感じでやってきたり、ラックで抵抗をかけてきたりということはありました。
でもやっぱり崩せているところはあったので。
ーーディフェンスで去年と比べて変化したところは。
僕の立ち位置も変わりましたし、コネクションのところでコミュニケーションが増えたと思います。システムが変わったというよりは、FWもBKも、すごくしゃべる数が多くなりました。
ーー自身の仕掛けでかなり相手にプレッシャーをかけたり、かき混ぜていました。
前半はプレッシャーがめっちゃかかっていて、僕も出すのに必死で、という感じでした。
でも後半になって相手が疲れてくると、ああいうプレーができる。前半でもやれるようにはしないといけない。プレッシャーかかった中でやることができなければダメだなと思いました。
■SO李承信
ーー試合で得た収穫は。
後半の10分過ぎからしっかり自分たちのアタックできましたし、こうどんどん順目にBKもスイングしながら、一体感を持って全員でアタックできたシーンは、ほんとにいいアタックができていたかなと思います。
ディフェンスも前半、シンビンが2枚出たなかで2トライに抑えることができて、そこはチームの成長を感じました。
ーー前半やっているなかでいろいろ話し合ったりはしていたのですか。
アタックのところでは、やはりシンビンが出たなかで、自分たちが丁寧にボールキープしながら、コンテストキックであったり、ショートサイド攻めたりしながらプレッシャーをかけていこうという話は、リーダー陣と話し合いました。
そのコントロール自体は悪くはなかったと思いますが、一つひとつのプレーの丁寧さであったり、精度であったり、空中戦のところでやはり相手にプレッシャーかけられていたので、そこは、ヨーロッパ遠征に向けて、さらに成長しなきゃいけないところだと思います。
ーーディフェンスは手応えがあったのでは。
BKで1本簡単に取られてはしまいましたが、崩されるシーンは少なくなりました。
ただ、相手がショートサイドを使いながらどんどんフィジカルを出してきたときに受けてしまった。ですから、フィジカルは、さらにレベルアップしないといけませんが、ディフェンスのシステムやコミュニケーションのところは、本当にいい方向にきていると思います。
ギャリー(ゴールド、ディフェンスコーチ)が来てからは、クリアでシンプルなメッセージを常にチームに与えてくれています。「超速ラグビー」を掲げて、世界一のアタックを目指すチームの中で、世界一のディフェンスを目指していこうという話を繰り返ししてくれています。しっかりとラインスピードを上げたり、体が小さいぶん、一人ひとりがハードワークをしてダブルタックルをしたりというところは、自分たちのDNAとして、どんどん形作ることができてきている。しっかりいい方向に進めていると思います。
■WTB石田吉平
すごく反省が残る試合でした。後半の最後もチャンスがあったのに、それを生かしきれなかった。ワンチャンスをものにできる選手にならないといけません。いいところもありましたけど、もっと成長していかなければと思いました。
試合前から(相手には)ジャッカルがうまい選手がいることは分かっていたのに、それにもかかわらず自分たちが取られたというのは、準備不足というか、予測不足だったと思います。後半は立て直すことができましたが、前半にファストスタートを切るということは全然ダメだったので。
ただ試合を重ねるごとにチームとしては成長している、上がってきていると感じています。
ーー自身のプレーでもっと良くしていきたい部分は?
ラインブレイクしたところでパスをしてしまって、あそこでもっとフィニッシュまでいけたら、自分としてもチームとしてもよかった。やはりもう少し「エゴ」じゃないですけど、自分で、自分で、というところで、もっと勝負していきたいと思います。




