ワールドカップ 2015.09.17

日本相手に南ア先発は史上最高の880キャップ! ルルーら欠場も圧倒的布陣

日本相手に南ア先発は史上最高の880キャップ! ルルーら欠場も圧倒的布陣

日本代表戦に先発するハバナ(左)とムタワリラ(Photo: Getty Images)

 8年ぶり3回目のラグビーワールドカップ優勝をめざす南アフリカ代表(スプリングボックス)が、今週土曜日に英国・ブライトンでおこなわれる日本代表戦の試合出場予定メンバーを発表した。

 最強布陣ではない。8月のアルゼンチン戦で足首を痛めたFBヴィリー・ルルー、ふくらはぎに不安を抱えるLOエベン・エツベス、そして深刻な首の負傷から回復したばかりのNO8デュアン・フェルミューレンはジャパン戦から外れた。

 しかし、世界ランキング3位のスプリングボックスは層が厚い。先発15人のテストキャップ総数はチーム史上最高の880(平均約58)で、トップクラスの経験豊富なメンバーがそろう。

 15番をつけることになった30キャップのザイン・カーシュナーはキックを巧みに使うデンジャラスなアタッカーであり、レジェンドロックのヴィクター・マットフィールドとともにセカンドローで先発するルード・デヤハー(22歳)は、身長205センチ、体重120キロのサイズを活かしたプレーと力強いボールキャリーで今大会の主役になりえる若き注目株だ。そして、サントリーに所属する万能ルースFWのスカルク・バーガーが8番をつけ、FLのヴィレム・アルベルツやフランソワ・ロー、HOビスマルク・デュプレッシーらとともに、ブレイクダウンのキーマンとなるだろう。

 ハイネケ・メイヤー ヘッドコーチはスクラムも重要ポイントのひとつに挙げているが、シャークスと南ア代表で長年肩を組んできたデュプレッシー兄弟とPRテンダイ・ムタワリラが最前列からプッシュする。

 選手生命を危ぶまれたひざの重傷から復活し、8月に骨折したあごも治った主将のCTBジャン・デヴィリアーズも先発。13番には急成長中の21歳、ジェシー・クリエルが入る。

 9番は2007年大会の優勝に貢献した84キャップ保持者のSHルアン・ピナールがつけるが、世界最高のディシジョンメーカーといわれるベテランSHフーリー・デュプレアがベンチ入りするのも不気味だ。デュプレアはサントリー5年目の選手であり、日本ラグビーをよく知っている。同じくジャパンラグビートップリーガーのJP・ピーターセン(パナソニック)もリザーブに名を連ねた。

 SOには3人のワールドクラスがいるが、走りの評価が高く、戦術的キックも安定しているパット・ランビーが10番を獲得した。昨年のワールドラグビー年間最優秀ジュニア選手であるSOハンドレ・ポラードはベンチスタートとなる。

 元日本代表の大畑大介氏が持つテストマッチトライ世界最多記録(69)まであと10と迫り、ワールドカップでは通算10トライを記録している世界的スターWTBのブライアン・ハバナも要注意だ。

 メイヤー ヘッドコーチは、世界的名将であるエディー・ジョーンズに鍛えられたジャパンを警戒しており、日本でプレーする自国の選手たちからも情報収集して、ハイテンポゲームと勇敢なロータックルの連発がジャパンの強みであることも知っている。

 過去、ワールドカップを制したチームはみな、プール戦でも取りこぼしはない。世界の頂点を狙う南アは、初戦から全力でジャパンと激突する。

<RWC 2015 プールB 対 日本戦/南アフリカ代表 試合登録メンバー>

〔先発〕
15 Zane Kirchner, 14 Lwazi Mvovo, 13 Jesse Kriel, 12 Jean de Villiers(主将), 11 Bryan Habana, 10 Pat Lambie, 9 Ruan Pienaar, 8 Schalk Burger, 7 Willem Alberts, 6 Francois Louw, 5 Victor Matfield, 4 Lood de Jager, 3 Jannie du Plessis, 2 Bismarck du Plessis, 1 Beast Mtawarira.

〔控え〕
16 Adriaan Strauss, 17 Trevor Nyakane, 18 Coenie Oosthuizen, 19 Pieter-Steph du Toit, 20 Siya Kolisi, 21 Fourie du Preez, 22 Handre Pollard, 23 JP Pietersen.

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