日本代表 2025.08.07

日本代表エディー・ジョーンズHCがウエールズ代表戦から得た4つの教訓。

[ 編集部 ]
日本代表エディー・ジョーンズHCがウエールズ代表戦から得た4つの教訓。
エディー・ジョーンズHC(撮影:編集部)

 日本代表のエディー・ジョーンズHCが8月7日、東京都内でメディアブリーフィングを開催。テストマッチや代表活動を総括した。

 2年目に入った第2期エディー体制のジャパン。7月にウエールズ代表を迎えたテストマッチ2連戦は1勝1敗という戦績だった(5日:○24-19、12日:●22-31)。このテストマッチシリーズから、4つのポイントで「学び」を得たという。

①感情のコントロールスキル、試合への高め方
 勝利した第1戦から第2戦に向けて感情的に正しいマインドになることは、特に若手選手にとっては困難なこと。訓練が必要になる。

②アタックのバランス、キック・ハイボール対応の重要性
 近年のラグビーは空中でのコンテストが激化、毎試合約30回ハイボールの争奪戦が繰り広げられている。超速ラグビーのアタックでキックをオプションとして組み込み、パシフィックネーションズカップ(PNC)で発展させたい。

③ディフェンスの安定、徹底的なスタイル
 近日中に新しいディフェンスコーチが発表される。「容赦ない、徹底的な」スタイルの守備を確立させたい。

④リーダーシップの育成
 7月はリーチ マイケルがキャプテンとして素晴らしい役割を担ったが、次世代のリーダーが必要。PNCはリーダーシップの強化・育成の絶好の機会となる。

 攻撃面では、現在の世界中のラグビーのデータを見ると、キッキングとパスを極力少なくすることが最も効果的なアタックオプションになるという。そしてラックでボールを奪う「パワー」と「スキル」、さらにボールをスペースに運ぶ「ペース」。こうした領域で「ジャパンは新しい戦い方を見出さないといけない」と挑戦への意思を示した。

 守備は昨年からチームの課題として指摘されてきた。選手個々人には、ポジショニング、タックル、ジャッカルのスキルを持つ「ディフェンスの良い習慣」を身につけることを求めている。ウエールズ戦ではブレイクダウンのインサイドから素早くプレッシャーをかけて、相手のパスだしを早めるシステムを始めた。今後、新しいディフェンスコーチとアップデートを図るという。

 今後、日本代表は8月30日に初戦を迎えるPNC・カナダ代表戦(ユアテックスタジアム仙台)に向けて再始動する。昨年のPNCは決勝でフィジーに敗れ準優勝に終わった。タイトル獲得に向け、学びを生かしたい。

PICK UP