国内 2025.05.27

東京都高校春季大会、王者は目黒学院!

[ 見明亨徳 ]
東京都高校春季大会、王者は目黒学院!
目黒唯一の得点、NO8ロケティ ブルースネオルが奪った(筆者撮影)



「2025年度東京都高校春季大会」最終日が5月25日、東京朝鮮高グラウンドでおこなわれた。
 決勝は2月の新人大会決勝と同じく目黒学院と國學院久我山の顔合わせ。目黒が前半終了間際にトライで挙げた7点を守り、7-0で新人大会のリベンジ(12―14久我山)を果たした。

 お互い相手を知り尽くす対戦。目黒はNO8ロケティ ブルースネオル、PRフォノヘマ シオネらにボールをゆだねゲインをはかる。久我山は主将SO宮下隼のゲームメークでつなぎ相手ディフェンスを破りたい。

 12分、目黒が自陣22メートル外で蹴り出したボールがノータッチになり久我山の左ラインアウトに。しかしミスで得点を奪えず。2分後、左ラインアウトの機会も投入に失敗した。

 次は目黒。23分はインゴールへ運ぶもボールを久我山がトライセーブ。25分、トライライン前で反則を犯し、得点できない。嫌な雰囲気を打ち破ったのはNO8ロケティ。30分過ぎに右ラインアウトから前進し、ボールを持ち出し右中間へ仕留めた。Gも決まり7-0で後半へ。

 後半もお互いに譲らない。残り2分、久我山が目黒ゴール前へボールを運ぶ。ラインアウトを得てつなぎ続けるが、目黒が厳しいディフェンスでしのぐ。ブレイクダウンでターンオーバー。ボールを蹴り出して試合終了を告げる笛が鳴った。

残り2分間。國學院久我山が攻め続けるもトライラインに届かず

 目黒のCTB及川拓巳主将。「新人大会で負けたことが始まりでした。もっと大差で勝ちたかったが。(6月の)関東大会はチャレンジャーで臨みます」。

 3年生になったロケティは「自分のことよりもチームのために役割を果たしたい」。心の成長は、相手にとり警戒心をアップさせる。

 リベンジを許した久我山。「アタックのところで、目黒ディフェンスのプレッシャーが強かった。関東大会まで修正していく」(宮下主将)。

<3位戦は早稲田実が東京朝高に圧勝。5位戦は東京が明治学院東村山を下す>
 決勝の前には3位戦を実施。早稲田実が後半5トライを奪い、47-12で東京朝高に快勝した。

 前半9分、ゴール前の左中間スクラム。ボールを動かすとSO中山大翔が先制のファイブポインターになる。自らGも決めて7-0。
 27分にはスクラムを押し込んでWTB野口太朗が右中間へ運んだ(14-0)。

 押され気味の東京朝高。学校ではこの日、文化式典がおこなわれており、多くの在日関係者が来場。合間にラグビー部の応援、声援が飛ぶ。
 33分、左ラインアウトからモール、LO河俊輝(は・じゅんひ)主将がディフェンスをはねのけて5点をマーク。Gも成功し14-7でハーフタイムへ入る。

 しかし後半は早実が確実に得点を奪った。9分、ゴール前のラックからHO村山康剛がポスト左へ。17分に5メートルのスクラム起点でLO金子昂生が中央へ滑り込む。
 2分後には、ラインアウトモールでHO村山が2トライ目。朝高もモールで5点を返すも47-12で終えた。

早稲田実HO村山康剛が後半2トライ。3位を確保

「新人大会は、反則の数が多く接点で負けていた。きょうは自分たちのラグビーができた。アタックは成長しています」(早実FB河村和樹主将)。

 東京朝高LO河主将は「強みのモールでトライを奪えたが、逆にトライを取られた。ディフェンスの入り方を修正しないといけない。秋までに目黒、久我山、早実と戦えるように力をつけていく」と前向きだ。

東京(紫ジャージ)が6トライで5位に(提供:辰野永さん)

 なお5位戦は東京が6トライを奪い、42(前半21-5)19で明治学院東村山を破った。6位までが関東大会に出場。東村山は、5位戦のトーナメント(5月18日)で大東大一を35-14で下し、6位以内を確定。初出場の快挙を遂げた。

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