国内 2025.05.24

「自分のやるべきことをやっただけです」。ピーター・ラピース・ラブスカフニ[クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/FL]

[ 明石尚之 ]
「自分のやるべきことをやっただけです」。ピーター・ラピース・ラブスカフニ[クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/FL]
今季はレギュラーシーズン11試合に出場、6試合に先発している(撮影:三野良介)

 決して驕らない。

 ピーター・ラピース・ラブスカフニは、この日もそうだった。

 5月18日、花園ラグビー場でおこなわれたプレーオフ準々決勝。
 10-12と逆転された後半14分に登場、直後のキックオフですぐさま魅せた。

 ゴール前から味方のタックラー4人を振り切って左サイドを駆ける、東京サンゴリアスのチェスリン・コルビの快走を止める。
 世界的WTBに後ろから追いつき、両手でがっしりと掴み、倒した。

 29分頃には強烈なタックルで相手を仰向けに。落球を誘った。

 その間にスコアも17ー12とひっくり返し(最終スコア20-15)、クボタスピアーズ船橋・東京ベイの2季ぶりの4強進出に貢献した。

「スタートのメンバーがいい土台を作ってくれたと思います。ハードな試合でしたが、自分がチャンスをもらえたら目の前のことに丁寧にフォーカスしようと思っていました」

 冒頭のファインプレーについては、「彼はフットワークの上手な選手ですが、自分のやるべきことをやっただけです」。

 自身のパフォーマンスを振り返っても、謙虚な姿勢は変わらなかった。
「チームに貢献できたことはハッピー」としながら、「他の選手たちもチームに貢献できていた。お互いにチームをサポートしたい気持ちがありました」とした。

 勝因のひとつとなった、スピアーズ自慢のボムスコッド(控えにFW6枚)。
 背番号23のラピースがピッチに入った同時刻には、右PR為房慶次朗、LOルアン・ボタ、FLトゥパ・フィナウと4人が一斉に飛び出していた。

「(控えFW)6人のパワーもあったと思いますが、それもチームのエフォートです。23人だけでなく、スコッド全員のハードワーク。みんなが目標を達成したいと思っています。チームのおかげで勝てました」

 過去には日本代表のキャプテンも務めた36歳。埼玉ワイルドナイツと争う準決勝でも、チームファーストを貫く。

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