国内 2025.05.24

【リーグワン D1/D2入替戦】0-28からの大逆転劇。シャトルズがD-Rocksとの入替戦第1戦を制す。

[ 編集部 ]
【リーグワン D1/D2入替戦】0-28からの大逆転劇。シャトルズがD-Rocksとの入替戦第1戦を制す。
見事なゲームコントロールでPOMに選出されたSOフレディー・バーンズ(©JRLO)



 開始36秒のLOローレンス・エラスマスのノーホイッスルトライを皮切りに、浦安D-Rocksが怒涛の4連続トライ。前半14分でスコアは28-0まで開いた。この時点で、最終的な結末を予想できた人はほとんどいなかっただろう。

 しかし、今季ディビジョン2で初優勝を遂げた豊田自動織機シャトルズ愛知の真価が現れるのは、ここからだった。

 反撃の狼煙が上がったのは18分だ。SOフレディ・バーンズの防御裏へのキックをFB 齊藤大朗がトライゾーンギリギリで押さえ5点を返すと、流れが一変。さらに23分と40分にもトライを追加し、19-28と点差を縮めてゲームを折り返す。

 後半も勢いを持続するシャトルズは、8分に相手陣ゴール前で粘り強くフェーズを重ね、WTB中野豪が左隅にフィニッシュ。13分にもSOバーンズがPGを加え、ついに29-28と逆転する。

 もちろんD-Rocksもこのままでは終わらない。18分、入替で投入されたばかりのFBイズラエル・フォラウが左ライン際を駆け抜け左中間にグラウンディング。35-29とふたたび前に出る。

 その後は互いに疲労が蓄積する中、懸命に力を振り絞って仕掛け合う拮抗した展開に。31分に途中出場のNO8イシレリ・マヌが持ち前のパワーでなだれ込みシャトルズが逆転すれば、D-Rocksも直後にCTBケレビが豪快なランで防御を突き抜け再逆転する。42-36とD-Rocksの6点リードで、試合は最終盤に突入した。

 迎えたロスタイム。ペナルティからゴール前5メートルのマイボールラインアウトのチャンスをつかんだシャトルズが、最後の攻撃を仕掛ける。

 D-Rocksは守りきれば勝利という状況だったが、ラックサイドのディフェンスで痛恨のオフサイド。するとこのアドバンテージを生かして、シャトルズのSOバーンズが右コーナーに絶妙のキックを転がす。弾むボールをFB齊藤が見事に胸に収め、右中間に飛び込んだ。

 運命のコンバージョン。異様な緊張感がスタジアムを包む中、右隅から蹴ったSOバーンズのキックはきれいにポストの間を通過する。43-42。シャトルズがあざやかな大逆転劇を仕上げて、入替戦の第1戦を制した。

 この勝利でシャトルズは勝ち点4と得失点差「1」のマージンを獲得。一方のD-Rocksも、7点差以内の敗戦でボーナスポイント1を手にした。来季ディビジョン1で戦う権利をかけた第2戦は、5月31日に千葉県の柏の葉公園総合競技場で12時にキックオフされる。

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