国内 2025.05.18

【関東大学春季交流大会】明大が10トライの猛攻。東洋大を破り白星スタート。

[ 三谷 悠 ]
【関東大学春季交流大会】明大が10トライの猛攻。東洋大を破り白星スタート。
先発フル出場を果たした明大WTB 山村和也。「ミスは多かったが、やろうとしているアタックは明確だった」と手応えを口にした(撮影:髙山展誉)



■関東大学春季交流大会Aグループ・5月18日@明大八幡山グラウンド
【明大 64-7 東洋大】

 5月18日、明大八幡山グラウンドで関東大学春季交流大会がおこなわれた。昨季、対抗戦3位の明大が関東リーグ戦2位の東洋大と対戦。64-7で完勝し、白星スタートを切った。対する東洋大は5月4日の早大戦に続いて敗れ、開幕2連敗となった。

 相手ディフェンスの隙を的確に突いた紫紺のジャージーが、序盤からスコアを重ねた。

 開始早々、敵陣深くまで攻め込み、キャプテンのCTB平翔太が東洋大の守備網の隙間を縫うように突破。サポートについたCTB東海隼がトライエリア中央へと持ち込み、先制点を奪う。

 追加点は12分。SH柴田竜成が相手ゴール前でギャップを突いて抜け出す。オフロードパスがNO8藤井達哉につながり、14-0とリードを広げる。

 その7分後には自陣中盤でターンオーバーに成功。裏のスペースに相手選手がいないことを察知した平が長いボールを蹴り込み、一気にカウンターを仕掛ける。最後はふたたび東がトライエリアでボールを押さえた(21-0)。

 攻撃の手を緩めない明大は、柴田が正確な状況判断で立て続けにチャンスを生かす。
 29分、ゴール前のマイボールスクラムを押し込んで生まれたスペースに仕掛け、SO萩井耀司のトライをアシストすると、37分には敵陣中盤でのラックサイドの隙を突き、およそ20メートルのゲイン。WTB白井瑛人へとつないで追加点を挙げた。 

 東洋大もWTB中山二千翔の左足のキックや、CTBアダム・タマティのボールキャリーなどで懸命に抵抗を試みるも、スコアには結びつかない。明大が35-0と大きくリードして、前半を折り返す。

後半19分に交替するまで東洋大の突破役を担い続けたCTBアダム・タマティ(撮影:髙山展誉)

 後半も明大が先に得点ボードを動かすが、13分、東洋大がついに好機を捉える。敵陣ゴール前で得たスクラムを起点に粘り強く攻め続け、最後はFLルナ仁鼓が中央へねじ込み、一矢報いた。

 しかし、以降はふたたび明大がペースを掌握。直後にノーホイッスルトライを奪うと、18分にはWTB山村和也が得意のステップを駆使して、自陣22メートル線内から敵陣の22メートル線内へと侵入。東洋大の守備陣形が整わないうちに素早く仕掛け、SO伊藤利江人のロングパスを受けたWTB渡邉陽平が右コーナーに飛び込んだ(52-7)。

 その後も2本のトライを加えた明大が、今季最初の公式戦を64-7の大差で飾った。

 明大の神鳥裕之監督は、「(昨季の序盤苦しんだ)スクラム、ラインアウトといったセットプレーは及第点。80分を7失点に抑えられて引き締まったゲームができた」と好感触を得た様子。得意のキックで試合をコントロールした萩井は、「(普段の練習は)短い時間のなかで高い集中力でできている。ペナルティが少なかったのがその証拠」と勝因を口にした。

 一方、敗れた東洋大の福永昇三監督は、「チャレンジャーの気持ちで、恐れず、積極的にプレーするシーンがもっとほしかった」とメンタル面に言及。現在は外部から専属コーチを招聘するなど対策を講じている段階。「次のステージに進むために殻を破るきっかけを作りたい」と、先を見すえた。

<次戦日程>
・6月1日(日)明大 vs 東海大@東海大グラウンド
・6月1日(日)東洋大 vs 帝京大@熊谷

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