国内 2025.03.22

【リーグワン】ダイナボアーズが今季初の連勝で暫定7位に浮上。ヴェルブリッツは追い上げながらも勝ち点を積み上げられず。

[ 編集部 ]
【リーグワン】ダイナボアーズが今季初の連勝で暫定7位に浮上。ヴェルブリッツは追い上げながらも勝ち点を積み上げられず。
HO安江祥光の公式戦通算150試合出場に勝利で花を添えたダイナボアーズ©JRLO



 入替戦行きの境界線を挟んだ10位三菱重工相模原ダイナボアーズと11位トヨタヴェルブリッツの一戦。お互いにとって重要な意味を持つ大一番は、2月9日の1巡目の対戦(44-40)に続きダイナボアーズが31-22で勝利を収めた。

 試合はダイナボアーズの強烈な先制パンチで幕を開けた。中盤でのWTBジョアぺ・ナコのビッグタックルからラックを乗り越えてターンオーバーに成功すると、セオリー通りに左オープンの大きなスペースへ展開。FBカートリー・アレンゼがミスマッチを逃さず走り抜け、開始1分に最初のトライを刻む。

 12分にはセンタースクラムを起点にテンポよく攻撃を継続して左ライン際を前進。ラックサイドに走り込んだLOウォルト・スティーンカンプが防御網を突き抜けて左中間に飛び込んだ。

 早々に12点のビハインドを背負ったヴェルブリッツだったが、16分にようやく相手陣22メートル線内でマイボールラインアウトの機会をつかむと、持ち前の推進力を発揮。CTBシオサイア・フィフィタの力強いゲインから右順目に展開し、一時交代でフィールドに立ったアーリーエントリーの小村真也が巧みなコースどりでタックラーをかわして右中間に押さえる。

 しかしダイナボアーズは続くターンで相手陣深く攻め込むと、ゴール前で辛抱強く攻め続けてヴェルブリッツ防御を崩しきり、24分にFLエピネリ・ウルイヴァイティがトライ。さらに39分にも縦の連続攻撃をLOスティーンカンプが仕留め、24-5とリードを広げて前半を折り返した。

 ここまではチグハグなプレーが目立ったヴェルブリッツだったが、後半は一転してペースをつかむ。

 まずは6分、相手陣22メートル線内の右スクラムからBKのあざやかなサインプレーでWTBヴィリアメ・ツイドラキが抜け出し反撃の狼煙を上げると、13分には入替で入ったSO小村の突破からFL青木恵斗→WTBジョセフ・マヌと渡って連続トライを奪取。16分にも自陣からの連続攻撃をつなぎきってマヌが右コーナーにグラウンディングし、22-24と一気に2点差に詰め寄る。

 完全に流れが変わったかと思われた場面だったが、この日のダイナボアーズはここからが粘り強かった。疲れが蓄積する時間帯に入っても接点でひたむきに体を当て続け、ヴェルブリッツの勢いをせき止める。

 そして迎えた24分、相手陣ゴール前で19フェーズに渡ってアタックを継続し、最後はSOジャック・ストラトンがポスト下にフィニッシュ。コンバージョンも決まり、31-22とふたたびワンチャンスでは追いつかれないところまでスコアを拡大する。

 終盤はSO小村の巧みなプレーメイクを起点にヴェルブリッツがチャンスを作るシーンもあったが、ダイナボアーズは懸命のタックルで攻撃を寸断。堂々とリードを守りきり、フルタイムを迎えた。

 今季初の連勝を遂げたダイナボアーズは、勝ち点4を加えて暫定ながら7位に浮上。プレーヤー・オブ・ザ・マッチには、2トライを挙げるなど際立つ活躍を見せたLOスティーンカンプが選出された。一方敗れたヴェルブリッツは勝ち点を積み上げられず、入替戦圏内の11位にとどまることとなった。

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