国内 2025.03.23

サンゴリアス・堀越康介主将が復帰。「僕たちは誰よりもハードワークする」

[ 向 風見也 ]
サンゴリアス・堀越康介主将が復帰。「僕たちは誰よりもハードワークする」
クラブハウスで取材に応える堀越康介[東京SG](撮影:向 風見也)

 うずうずしていた。

 東京サントリーサンゴリアスのラインアップに、日本代表7キャップの堀越康介主将が帰ってきた。3月23日、東京・秩父宮ラグビー場での第12節に持ち場のHOで先発する。

「自分の力を出すだけです。僕ができることはチームで一番、身体を張り続ける」

 身長175センチ、体重100キロのサイズで衝突を好む29歳は、右足を故障していた。戦列を離れていた第8節からの4試合は1勝3敗。第11節では2連敗を喫した。

「チームが苦しい状態の時に僕がグラウンドでプレーしていないことは、もどかしかったです。難しい面もありました」

 観客席からゲームを眺めながら、ピッチに降りて戦いたいと思うこともあったのではないか。

「はい。それはもう。ただ、上から見てわかること、気づくこともあります。それを他のリーダー陣と話し合いながら過ごしました」

 直近のゲームでは、戦前まで3勝の三菱重工相模原ダイナボアーズに史上初黒星を献上した。雨に降られたたけびしスタジアム京都で22-34と屈した要因には、肉弾戦で相手の外国出身選手に圧を受けたことが挙がる。

 堀越は今度のカムバックに際し、仲間へ「自分たちの立ち返る場所」がどこかをリマインドした。

「僕たちは誰よりもハードワークするし、泥臭いところに行く。綺麗なラグビーはいらない。そうすることで、僕たちのDNAであるアタッキングラグビーが出てくる(発揮される)」

 複層的に仕掛けながらの連続フェーズで得点を狙うのがサンゴリアスのカラー。目指すスタイルを具現化するためにも、走者、援護役の鋭さと激しさは欠かせない。

 たとえ圧力を食らっても強気の姿勢を崩したくないと、堀越は言いたげだ。

 次戦では「最初の10~20分がめちゃくちゃ大事」と心得る。先手必勝だ。

 今度ぶつかるコベルコ神戸スティーラーズにも海外勢は多い。両軍の試合登録メンバーを比較すると、日本以外で生まれ育った選手の数はサンゴリアスが6名なのに対してスティーラーズは13名。サンゴリアスはコンタクトとその後の起立する速さで向こうを上回り、我慢比べで白星をもぎ取りたい。

 順位は先方が5位なのに対し、自軍は7位。堀越は挑戦心を明かす。

「いまはトップチームじゃないです、僕たちは。優勝とか、プレーオフ(6位以上が進める)に入るというより、目の前の1試合、1試合にどう勝っていくかです。自分たちのことを信じて、それをチームとして出せるような試合がしたいです」

 復帰のタイミングが予定通りだったかと聞かれると、「ちょうどいい、予定通りという感じです」と微笑んだ。

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