【全国大学選手権】和歌山開催は関西勢が力示す。近大、京産大がそれぞれ福工大、青山学院大に快勝。
■全国大学選手権3回戦・12月14日@和歌山・紀三井寺公園陸上競技場
【近大 74-12 福工大】
関西リーグ最終節で関西学院大を破って選手権最後の一枠を掴んだ近大が、勢いそのままに福工大から大勝を掴んだ。
2002年以来の全国8強入りを果たした。
前半に5トライ、後半に7トライと畳みかけた。
先制トライは4分。今季の武器であるスクラムで相手の反則を誘ってゴール前に攻め込むと、FL中村志主将が相手を引きつけ、空いたスペースにCTB嶋竜輝が走り込み、ポール下に飛び込んだ。
その5分後には相手のハイパントから大きくボールを動かす。FL中村主将の突破を起点にボールを繋いだ。
15分にも同じような形でチャンスを作る。相手のハイパントに対して、WTB岸未来が好キャッチ。SO西柊太郎の突破を生んだ(CTB嶋のトライ)。
以降は大粒の雨が降り始め、寒さも相まって互いにボールが手につかない。
福工大の反撃は19分だ。CTB時任凛空が裏へ転がすグラバーキックでエリアを進めると、その直後に近大が自陣ゴール前でノックオン。拾った時任がゴールラインを越えた。
福工大は7-28とされた35分にも、同じような形で追加点を挙げる。
相手の落球から速攻を仕掛け、SO山口翔永が右サイドを攻略。一度は味方がトライ直前でボールをこぼすも、直後にゴール前で攻守を逆転させ、PRハラホロ・トコラヒが押し込んだ。
しかし、前半終了間際にCTB藤岡竜也のトライで近大が31-12と再びリードを広げると、後半はゲームを掌握する。
雨が降ったり止んだりを繰り返した後半も依然としてハンドリングエラーは多かったが、近大は相手のミスを着実にスコアに変えた。
8分のNO8古寺直希のトライで38-12に。以降はキックオフでのキャッチミスやキックが思うように伸びないこともあったが、その度に堅守を披露した。
16分以降はコンスタントに6トライを加え、74-12と大差でノーサイドの笛を聞いた。
近大の神本健司監督は「天候も悪くボールロストが多かったのですが、選手たちは意識高く臨んでくれて、差を上げることができた」と語った。
初の全国4強入りをかけ、対抗戦優勝の早大に挑む。
敗れた福工大は3年連続の3回戦進出も、またしても関西の壁に阻まれた。
「近畿大学さんのディフェンスをこじ開けることができませんでした」と宮浦成敏監督は肩を落とした。
<次戦日程>
・12月21日(土)近大vs早大@秩父宮