コカ・コーラが日本選手権へ望みつなぐ 降格危機のサニックスはBP1で光
(撮影:Hiroaki. UENO)
ワイルドカードトーナメント進出、入替戦行き、自動降格がかかるグループBの第5節(12月28日)は、リコーとNECが勝って両チームとも4勝1敗(総勝点23)となり、上位をキープした。
リコーはクボタに28-26で勝利。71分(後半31分)に、クボタのFL田村玲一にトライを奪われ25-26と試合をひっくり返されたリコーだったが、75分にスクラムで相手が反則を犯し、PGチャンス到来。これをFBピータース・ダニエルが決めて残り時間を守り切り、逆転勝利を収めた。
クボタは3勝2敗(総勝点20)で3位に後退している。
NECはNTTドコモを40-14で下した。先制されたものの、ドコモがシンビンでFWを1人欠いている間の前半26分、ゴール前スクラムでペナルティトライを獲得し、逆転。36分にはモールドライブからNO8ニリ・ラトゥが持ち出して5点を追加すると、このトンガ代表のエイトマンは前半終了前にインターセプトから連続トライを挙げ、リードを広げた。後半はCTB田村優もゴールラインを割り、ボーナスポイントを手にしている。
ドコモは3勝2敗で総勝点16は変わらず、5位に順位を下げた。
コカ・コーラは5節で敗れれば日本選手権出場の望みは断たれるところだったが、豊田自動織機から6トライを奪って39-17でフルポイント5を獲得。2勝3敗となって総勝点を14に伸ばし、ワイルドカードトーナメント進出の可能性を残した。
前半16分に相手ラインアウトの乱れから一気に攻め上がって先制したコカ・コーラは、21分と24分にも自陣からの果敢なアタックを継続して連続トライ。大きくボールを回してサポートも光り、後半に入っても得点を重ね、快勝した。残り2試合を連敗しても最下位に転落することはなくなったため、まずは、自動降格回避を確実にした。
7位の豊田自動織機は1勝4敗で、総勝点を7から増やすことはできなかった。ワイルドカードトーナメント進出の可能性はなくなり、自動降格の危険は残っている。
しかし、最もピンチなのは宗像サニックスだ。近鉄に32-43で屈し、セカンドステージ0勝5敗。
CTBアヒオ シリバのトライで先制したものの、近鉄のテンポ良いアタックで逆転され、前半終了前には落球から独走トライを許してしまった。来季もトップリーグでプレーするためには必勝しかないサニックスは、55分にFLジャック・ポトヒエッターがインゴールに突っ込み、PGも追加して、20-22と2点差に詰めたが、1人がイエローカードをもらって一時退場している間に近鉄に2トライされ、苦しい状況に追い込まれた。
75分にWTB濱里耕平がトライしたものの、すぐに取り返され、結局、サニックスは敗れるのだが、試合終了前にボールを継続してLOファアティンガ・レマルがチーム4トライ目を挙げ、ボーナスポイント1点を手にしている。
最下位を脱出したい宗像サニックスにとって、この1点は大きい。総勝点3に微増し、7位・豊田自動織機との差は4ポイントに縮まった。残り2節。1月4日の第6節で天国と地獄に分かれるかもしれないが、1月11日の最終節でドラマが起きる可能性もある。
一方の近鉄は3勝2敗(総勝点20)となり、4位に浮上。13年目のFL/NO8佐藤幹夫は、リーグ戦通算100試合出場を達成した。