ヤマハ大敗で5位転落 サニックスは4連敗で自動降格のピンチ
ジャパンラグビートップリーグは激しい順位争いが繰り広げられている。21日にセカンドステージ第4節の6試合がおこなわれ、一週間前に2位だったヤマハ発動機が5位に転落。サントリー、東芝は順位を上げ、神戸製鋼もプレーオフ進出圏内の4位に浮上した。
グループAのヤマハ発動機は兵庫・ノエビアスタジアム神戸で神戸製鋼と対戦し、10−40で完敗した。スコアボードを先に動かしたのは神戸製鋼で、PGを2本重ねたあと、前半22分にはWTB山下楽平がインターセプトトライ。ルーキーの山下は36分にもチームの連続攻撃を締めくくり、リードを広げた。
後半開始早々、神戸製鋼は自陣22メートルライン付近まで攻め込まれたものの、ブレイクダウン後にSO山中亮平が相手SHにプレッシャーをかけてボールを奪い、70メートル以上独走して追加点。ヤマハは46分(後半6分)にWTB伊東力がトライを挙げたが、コミュニケーションがよくなかったことも影響したか、その後は神戸製鋼の堅いディフェンスを崩すことはできず、注目のカードは予想外の大差で決着となった。
両チームともこれでセカンドステージ2勝2敗。神戸製鋼は計5トライを挙げてボーナスポイントも手にし、総勝点14となった。ヤマハは総勝点12のまま。
2季ぶりのタイトル奪還を目指すサントリーは、山梨中銀スタジアムでキヤノンを47−28で下した。
南アフリカ代表FLスカルク・バーガーがキックを使った個人技とサポートで連続トライを挙げ、序盤に主導権を握ったサントリー。前半39分には地元出身のFB有賀剛がゴールラインを越え、19−7で折り返す。
アタック力で上回るサントリーは後半早々にもFL佐々木隆道がインゴールに飛び込んでリードを拡大。対するキヤノンは、52分にCTB三友良平が7点を返し、その5分後には大きくゲインしたFBマイケル・ボンドをルーキーのFL嶋田直人がサポートしてトップリーグ初トライを挙げ、ゴール成功で5点差に迫ったが、サントリーは慌てなかった。64分、NO8ツイ ヘンドリックが体を伸ばしてインゴールにボールを押さえ、68分にはCTB松島幸太朗が22メートルライン外から振り切ってトライ。その後、キヤノンに7点を許したものの、最後のスコアラーとなったのは黄色いジャージーの途中出場SOトゥシ・ピシで、サントリーが山梨開催ゲームを笑顔で終えた。
サントリーは3勝1敗(総勝点17)となって2位につける。一方のキヤノンは4トライによるボーナスポイントを得て総勝点を8にしたものの、これで3連敗(1勝)となった。
前節でセカンドステージ初黒星を喫した東芝だが、21日に愛知・瑞穂公園ラグビー場でおこなわれたトヨタ自動車戦は44−29で制し、連敗を免れた。
トヨタ自動車の23歳の力強いランナー2人、WTB彦坂匡克とFB竹田宜純に前半トライを重ねられ、後半早々にはCTBキャメロン・マッキンタイアーにもグラウンディングされて13−26と追う立場になった東芝。しかし49分、フェイズを重ねたあとWTB伊藤真がゴールへ駆け抜け、53分過ぎには、前半にペナルティトライを獲得したスクラムで再び優勢となって敵陣深くでの攻撃チャンスを作り、FLリーチ マイケルが逆転につながるトライを決めた。リーチは69分にもゴール前で巧みにハンドリングしてインゴールに突っ込み、連続トライ。東芝は75分にもスコラムを押し込んで得点し、タフなゲームで勝利を手にした。
東芝は3勝1敗(総勝点16)で現在3位。トヨタ自動車は2勝2敗で6位に後退し、4位神戸製鋼とは3ポイント差の総勝点11となっている。
下位8チームによるグループBでは、クボタがNECに20−22で敗れ、セカンドステージ初黒星。終盤にSOウェブ将武の3連続PGで逆転勝ちしたNECも3勝1敗となり、両チームは総勝点18で並んだ。
コカ・コーラは近鉄戦の前半で5トライを挙げて大量リードを守り、31−24でセカンドステージ初勝利を手にしている。近鉄は2勝2敗(総勝点15)となり、入替戦が視野に入ってきた。コカ・コーラは1勝3敗で総勝点9。
一方、同じ九州勢の宗像サニックスは元気なく、セカンドステージ4連敗(総勝点2)。最下位を争っている豊田自動織機との戦いに14−46で敗れ、自動降格の危機が高まってきた。豊田自動織機は連敗脱出で、1勝3敗の総勝点7となった。