クラブ世界大会への第一歩となるか リーグワン昨季4強とNZチームのクロスボーダー試合決定
一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(以下、JRLO)は、2024年2月に日本で、リーグワンに参加する4チームと、南半球最高峰リーグのスーパーラグビー・パシフィックに参加するニュージーランドの2チームが対戦する、「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」の開催が決定したと発表した。
JRLOが主催・主管しておこなう国際試合は初めてとなる。
この試合は、今年5月に日本ラグビー協会とニュージーランドラグビー協会が連携をさらに深めアジア太平洋地域全体のラグビー競技発展のために締結した覚書に基づき、JRLOも含めた3者によって対戦機会を実現したもの。
今回は、ニュージーランドの2チームと日本の4チームによる全4試合の“交流戦”となるが、将来的にはチャンピオンシップを決める公式大会としての開催を目指すという。
世界的に近年、“クラブワールドカップ”のようなクラブラグビーの世界大会を望む声は高まっており、今月には、欧州プロフェッショナルクラブラグビーがステークホルダーを集めて会議を開き、チェアマンのドミニク・マッケイ氏が「私たちは、可能であれば2028年、または2032年に何かを実行することを検討している。私たちはそれに向けて取り組んでおり、南半球の仲間たちと素晴らしい対話をおこなっている」ことを明かし、新たな動きが注目されている。
リーグワンの玉塚元一理事長もさらなる発展を望んでおり、「このたび、THE CROSS-BORDER RUGBY 2024の開催が決定したことを大変嬉しく思います。これは、リーグ発足当初から計画していた世界トップレベルのクラブチームとリーグワンチームの試合の実現であり、今後の世界のクラブラグビーとの交流や対戦に向けた記念すべき第一歩です。日本のリーグワンのファンの皆さまはもちろん、世界のラグビーファンも注目する大会になることでしょう。ジャパンラグビーリーグワンの存在と価値を広く世界へ打ち出すチャンスと捉え、将来的な大会拡大も視野に、素晴らしい大会となるよう準備を進めてまいります」とコメントした。
「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」は、リーグワン2023-24のディビジョン1の試合がおこなわれない期間の2月3日、4日、10日に開催される。
来日するニュージーランドの2チームは、昨年のスーパーラグビー・パシフィックで準優勝し過去2度の優勝を誇るチーフスと、2021年のトランス・タスマン制覇を含めスーパーラグビーで4度タイトルを獲得しているブルーズだ。どちらも強豪で、ニュージーランドの両チームにとっては2月23日に開幕するスーパーラグビー・パシフィックへ向けたプレシーズンマッチとなるが、主催するJRLOはベストチームの来日を望んでおり、ダミアン・マッケンジー、アントン・レイナートブラウン、サミソニ・タウケイアホ、トゥポウ・ヴァアイ、ルーク・ジェイコブソン(以上、チーフス)、リーコ・イオアネ、マーク・テレア、ケイリブ・クラーク、フィンレー・クリスティー、オファ・トゥウンガファシ、ダルトン・パパリィイ(以上、ブルーズ)といった、今年のワールドカップに出場したスターたちも来日するかもしれない。
リーグワンからは昨シーズンの上位4チームが参加することになり、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(リーグワン2022-23 優勝)、埼玉パナソニックワイルドナイツ(同2位)、横浜キヤノンイーグルス(同3位)、東京サントリーサンゴリアス(同4位)が挑戦する。
試合日程は以下のとおり。
なお、今回のクロスボーダーマッチの対戦成績や記録は、リーグワン2023-24の成績等にはカウントされない。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイのフラン・ルディケ ヘッドコーチは、「我々はこの新しいクロスボーダーのラグビーゲームに参加できることにエキサイティングな気持ちでいっぱいです。他のリーグワンのチームにとっても、海外のチームと試合をすることは素晴らしい機会です。ファンにとっても選手にとっても、本当にエキサイティングなことです」とコメントした。
<THE CROSS-BORDER RUGBY 2024 試合日程>
■第1戦 2024年2月3日(土) 東京・秩父宮ラグビー場
東京サントリーサンゴリアス vs ブルーズ
■第2戦 2024年2月4日(日) 埼玉・熊谷ラグビー場
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs チーフス
■第3戦 2024年2月10日(土) 東京・秩父宮ラグビー場
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs チーフス
■第4戦 2024年2月10日(土) 神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場
横浜キヤノンイーグルス vs ブルーズ
※ キックオフ時間、観戦チケット情報、放送などの詳細は決定次第発表される。